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和菓子屋の息子 ある自伝的試み 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 1999/05/01 |
| JAN | 9784101158358 |

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和菓子屋の息子
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商品レビュー
3
3件のお客様レビュー
戦前戦時の下町の商家…
戦前戦時の下町の商家の生活の様子が書かれている。
文庫OFF
集団疎開中に下町は空襲で焼失 あの町はいまだどこかに存在しているのではないか?僕が生きているこの醜くつまらない世界とは別に、あの町はひっそりと営みを続けているのではないか?
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東京市日本橋区、両国のすずらん通りにその店はあった。立花屋本店。 9代続く老舗の和菓子屋。10代目になるはずだったのが、本書の 著者である。 著者の記憶と、母方の祖父が残してくれた資料を基に、昭和20年 3月10日の大空襲で失わてしまった東京の下町を綴っている。 味...
東京市日本橋区、両国のすずらん通りにその店はあった。立花屋本店。 9代続く老舗の和菓子屋。10代目になるはずだったのが、本書の 著者である。 著者の記憶と、母方の祖父が残してくれた資料を基に、昭和20年 3月10日の大空襲で失わてしまった東京の下町を綴っている。 味噌や醤油がなかったら、隣の家に借りに行く。そんな「下町」は テレビ・ドラマや映画に描かれた嘘っぱちの下町人情なのだそうだ。 少し分かるような気がする。ほら、「昭和レトロ」を売りした店舗 があるでしょう。絶対に平成に出来たお店なのに、わざと昭和っぽく してるようなところ。 昭和生まれの私にゃ「けっ、こんなのしょうわじゃねぇよ」って感じ てしまうのよ。それに通じるものがあるんじゃないのかな。 関東大震災と、東京大空襲で、東京の下町は2回破壊されているの だが、関東大震災後に後藤新平が行った復興計画を著者は大いに 評価している。そして、戦後復興が東京の下町を殺した…とも。 これも分かる。今だって、防災対策の名の下、東京から路地をなく そうとしているものね。 まぁ、こんな話ばかりではなく、著者が子供の頃に通った映画や 寄席の話、かなりモダンな建物だった立花屋本店の話、戦時色が 強まって行く世相など、戦前・戦中・戦後の下町の変遷が描かれ ている。 『日本橋バビロン』もいい作品だったが、本書も下町言葉が収録 されていていて面白い。あとは『東京少年』を読めば、三部作 を読んだことになるのかな。 尚、所々で著者の弟・泰彦氏のイラストが掲載されている。
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