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細胞学の歴史 生命科学を拓いた人びと
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細胞学の歴史 生命科学を拓いた人びと

アーサーヒューズ(著者), 西村顕治(訳者)

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細胞学の歴史 生命科学を拓いた人びと

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 八坂書房/
発売年月日 1999/12/20
JAN 9784896944457

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2015/10/28

昔図書館で借りて読んだ本。この本自体は「細胞」学説の登場から細胞にまつわる研究の歴史を詳しくたどった古典(出版年1959年)。カール・ツァイスがシュライデンと一緒に研究していたなど、いろいろな小話も豊富で面白い。何を言えば少し表現や内容がくどくて読みにくいと感じられるところがある...

昔図書館で借りて読んだ本。この本自体は「細胞」学説の登場から細胞にまつわる研究の歴史を詳しくたどった古典(出版年1959年)。カール・ツァイスがシュライデンと一緒に研究していたなど、いろいろな小話も豊富で面白い。何を言えば少し表現や内容がくどくて読みにくいと感じられるところがある。 なにぶん読んだのが昔なので、うろ覚えでの記述になるが、顕微鏡に関する話はこの方の最初に登場する。(後半部の細胞学の発展に関する話の部分は読んだはずなのだが記憶もメモも無いのでここではノーコメントとします。)初期の顕微鏡の開発の歴史とそれにともなう生物資料の観察による発見の歴史は非常に興味深い。1830年代に廉価な高性能レンズ顕微鏡(レーウェンフックが用いたものと同等)が大学に導入されて行われた正確な観察は大混乱を引き起こしたようだ。この本によると、18世紀から19世紀までの四半世紀の間は、動物の諸器官は「小球globule」からできていると信じられていたようで、たとえばミルヌ・エドワールという学者は1823年に、からだの諸器官はほとんどすべて均一な直径1/300mmの小球でできていると書いているそうだ。実は、これら小球は、口径が小さすぎて適切な分解能が得られない顕微鏡の視野での光学的干渉から生じた円環にすぎなかった(つまりアーティファクト)のだが、そういった報告が多々あったらしい。このような時期に出現した正確な観察が与えた衝撃は想像に値する。たとえば、新型顕微鏡を若い教授陣が導入して学生実習をしているところへ、年配の教授陣がはじめて新型顕微鏡をのぞきにくる場面がある。 (講義は)階下の講堂で行われたので、私たちは上の部屋から降りていった。着いた席には小さなレールがひいてあって、講義の実習材料が装着された顕微鏡がコーヒーのトレーと交互に次々と運ばれてきた。時折、年長者が数人やってきたが、彼らの心を新しいものに向けさせることはできなかった。オグル博士は顕微鏡を覗いて対象から4分の1インチ顔をそむけたし、キッド博士は、微妙な形態学のプレパラートを数枚調べた後、第一にそれを信じないし、第二にそれが真実だとしても神が私たちに知らせ賜う意向はなかったと応じた。(Tuckwell, 1907, p46) このような記述にはいまでこそ笑えてしまうが、それまで自分が見ているものが真実だと信じてきた人々にとって突然それまでとは全く違う形態のものを見せられたとしたら、にわかには信じられないのは仕方のないことかもしれない。実のところ現代の私たちだって、いまから百年後にオグル博士やキッド博士のようにならないとは、いえないのである。 顕微鏡の解像度があがるだけでは発見はできず、固定法や染色法の開発を待たねばならなかったことなども詳細に述べられており、科学の基本である「見る」ということの重要性に関して、いろいろと考えさせられる良書だったと記憶している。この本に述べられているいまから五十年前の視点と、そこから現在までの視点を自分で考えてみて比較してみるのも面白いと思う。

Posted by ブクログ

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