関ケ原連判状(下巻) 新潮文庫

安部龍太郎(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社/
• 発売年月日: 1999/12/01
• JAN: 9784101305158

商品レビュー

2024/10/02

読んだ本　関ヶ原連判状　下巻　安部龍太郎　20241002

　細川幽斎が古今和歌集の解釈を伝授するっていう「古今伝授」と第三の勢力の連判状を武器に関ケ原の合戦に挑むってお話なんだけど。古今伝授ってピンとこないんだけど、Wikiによるとちゃんと存在するんですね。小説の舞台になる田辺城の籠城戦も、本当に古今伝授を守るために朝廷が和議の勅使を送ってたんだって。実は細川幽斎が関ヶ原の時に籠城戦してたってのも知らなかったんだけど、古今和歌集の解釈を守りたくて朝廷が和議を斡旋するなんて、貴族ってやっぱり浮世離れしてるよな。それにしても、まだまだ知らないことが一杯あるんですね。
　細川幽斎なんて地味だと思ってたけどな。

2013/01/20

下巻に入ると物語が面白くなり、★５。田辺城に籠城する細川幽斎の企み、連判状の驚くべき内容、石田三成の必死な淀殿への工作、多門の活躍が描かれる。関ヶ原の戦いにからむ時代小説だが、スパイ小説としても面白い。石田三成のために工作する西洞院時慶の無能な悪党ぶりが愉快。夢丸、春光、麝香などの脇役のキャラも立っている。古今伝授からこれだけの物語を生み出す筆者の想像力はすごい。

2011/07/04

面白かったです。
連判状って実際にあったのでしょうかね～。
その観点からと古今伝授を絡ませた感じが良かったです。
最後は少し駆け足に感じましたが。