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高橋是清 財政家の数奇な生涯 中公新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社/ |
| 発売年月日 | 1999/10/15 |
| JAN | 9784121701817 |

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高橋是清
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商品レビュー
3.7
6件のお客様レビュー
高橋是清といえば戦前の名財政家であり、二・二六事件で非業の死を遂げた政治家である。少年時代に渡米した際に騙されて奴隷契約を結んでしまったり、ペルーの銀山経営に失敗したりと、順風満帆とは言い難い前半生であった。しかし、日銀に入り日露戦争の外債募集で名を上げ、男爵となる。その後、貴族...
高橋是清といえば戦前の名財政家であり、二・二六事件で非業の死を遂げた政治家である。少年時代に渡米した際に騙されて奴隷契約を結んでしまったり、ペルーの銀山経営に失敗したりと、順風満帆とは言い難い前半生であった。しかし、日銀に入り日露戦争の外債募集で名を上げ、男爵となる。その後、貴族院勅選議員、日銀総裁、原敬内閣で大蔵大臣を歴任する。 原敬の死後、政友会総裁と総理大臣に就任するも、政権は半年で瓦解。原の急死で周囲に推されてやむなく総理総裁になったとはいえ、高橋は政党の総裁としての統率力を欠いていたことは明らかであり、政党政治が根付こうとしていた時期に半年で政権を投げ出したことは政党人として批判の余地があると筆者は指摘している。 昭和の金融恐慌の際には田中義一総理に乞われて、大蔵大臣に再度就任。在職四十二日で解決の目処を立てると、大臣を辞任し隠居生活に戻った。見事な去り際に世間からは絶賛されたものの、金融恐慌はもとをたどれば第一次大戦後に高橋が蔵相として放漫政策をとった反動であり、「自分で蒔いた種を刈った」にすぎないと、これまた筆者は批判している。 とはいえ、金融恐慌への対処で高まった名望のために、金解禁後の混乱の際彼は再度蔵相に就任し、金輸出禁止を決定する。 その後、蔵相として拡大する軍部の予算要求と戦う中で、二・二六事件で殺害されるのであった。
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初版は1969年。愛嬌ある風貌から「ダルマ」とよばれ庶民に人気のあった政治家だけに、人物評は数多あるが、なるべくセンチメンタリズムやノスタルジアを拝したものが読みたかったのでシンプルな本書を選択。やや文語調で少々読みづらいが、期待通り余分な記述のないストイックな書き振りで、気持ち...
初版は1969年。愛嬌ある風貌から「ダルマ」とよばれ庶民に人気のあった政治家だけに、人物評は数多あるが、なるべくセンチメンタリズムやノスタルジアを拝したものが読みたかったのでシンプルな本書を選択。やや文語調で少々読みづらいが、期待通り余分な記述のないストイックな書き振りで、気持ちよく読み進められた。 緊縮財政=増税=悪、積極財政=減税=善、の短絡思考(ポピュリズム)がはびこる現在、高橋の積極財政を称賛する声も多かろう。しかし、今一度高橋財政の行われた時代背景を顧みるに、高橋の「積極財政」は経済成長のため、国家として育成すべき資本の増強のため低金利環境を整えようとするものであった。戦時には軍需産業こそが成長産業であり、ここに資本を集中するというのは無論理に適っている。しかし一旦平時に戻れば、低金利で甘やかされた斜陽産業は一気に国家のお荷物となり低成長の温床となる。原内閣での大蔵大臣時代、第一次大戦後に競争力を喪失した軍需産業を温存しつづけた高橋の積極財政を「放漫」と切って捨てる本書の明快さに喝采を送りたい。 近年の日本をはじめとする先進国で見られる財政・金融政策は、対象となる育成産業が特定されないバラマキ的なものであり、非効率の温存を含んでいる。それはそのまま国家の低成長につながるという意味で高橋財政とは対極に位置づけられるものだ。この視座がないままの積極財政の礼賛は乞食根性と違いがないだろう。そして一旦積極財政や金融緩和がデファクトスタンダードと化すや、ぬるま湯でスポイルされたセクターは正常化への抵抗を先鋭化させる。二・二六事件の教訓は現在も十分活かされねばならないものだと改めて考えさせられる。
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政治家ではなく財政家。 波乱万丈な自伝になかった後半生(日本の歴史としてはこちらのほうが重要とされている)も記すことで高橋是清の人生を簡単に通しで理解するには適した書物。
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