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プリニウス書簡集 ローマ帝国一貴紳の生活と信条 講談社学術文庫1367
1,980円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1999/03/10 |
JAN | 9784061593671 |
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プリニウス書簡集
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プリニウス書簡集
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商品レビュー
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2件のお客様レビュー
古代ローマの元老員議員プリニウスの書簡集。政治的な問題についてから、イルカの話まで内容は多岐に渡る。プリニウスは、『博物誌』を記した大プリニウスの息子だから、かなり科学的な思考の持ち主で、その文章も論理的なものになっていて現代の日本人にも読みやすいものになっている。書簡集なので、...
古代ローマの元老員議員プリニウスの書簡集。政治的な問題についてから、イルカの話まで内容は多岐に渡る。プリニウスは、『博物誌』を記した大プリニウスの息子だから、かなり科学的な思考の持ち主で、その文章も論理的なものになっていて現代の日本人にも読みやすいものになっている。書簡集なので、面白くないところは飛ばしても問題ないし。 ある浜辺の街でイルカが迷い込んで大騒ぎになるというエピソードが好き。昔も今も変わらない人の姿がそこにあると思う。
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元老院議員にして護民官、執政官、総督と最高官職を歴任した小プリニウス(A.D.61-112)の書簡集。二百通あまり収録したこの書簡集からは当時のローマ貴族の日常、文化人としての過ごし方、家族、友人、奴隷への扱いなど五賢帝時代、Pax Romanaと称される最も繁栄した時代が伺える...
元老院議員にして護民官、執政官、総督と最高官職を歴任した小プリニウス(A.D.61-112)の書簡集。二百通あまり収録したこの書簡集からは当時のローマ貴族の日常、文化人としての過ごし方、家族、友人、奴隷への扱いなど五賢帝時代、Pax Romanaと称される最も繁栄した時代が伺える。友人タキトゥス宛の狩りの獲物についての他愛のない手紙、知人の娘の縁談の紹介、妻への愛情溢れるラブレター夕食をドタキャンした友人への苦情、幽霊話、田舎の別荘暮らし、解放奴隷の処遇について、etc.etc.これらの書簡から当時一流の政治家にして文人、奴隷達には寛容な主人、友人達には清廉な人柄が伺える。これらはあくまでも「私信」であり、とりとめもない印象を受けるかもしれないが、ローマ帝政期の貴族の生活ぶりが等身大で伺える貴重な史料でもある。数多くの書簡が収録されているが、やはり特筆すべきは彼の叔父「博物誌」を著した大プリニウスが事故死したヴェスビオス山噴火の記述と、五賢帝の一人トラヤヌス帝との往復書簡だろう。ポンペイについての歴史書を書こうとしていたタキトゥスからの質問に答える形で、彼の叔父がヴェスビオス噴火状況を視察に行ってどのように亡くなったかの記述や、その時プリニウス自身がどのように過ごしていたかという手紙から、我々はあの有名なポンペイ最後の日をドキュメンタリーのように詳しく知ることができる。小アジア、ビテュニア・ポントゥスの総督に赴任したプリニウスは様々な案件についてトラヤヌス帝に書簡で細々と報告して処断を求め、皇帝もそれについて的確な指示を与えたり、処置が適切であったと伝えたり「いちいちうるさい、それぐらい自分で考えろ←意訳」と返事をしたりと当時のローマ帝国の政治を知る上でこの上なく貴重な史料となっている。特に「キリスト教徒であることは罪である」という大原則がトラヤヌス帝の返書により確立しており、キリスト教史的にもこの書簡は非常に重要な史料だ。このプリニウス書簡集は抄訳であり、すべての書簡が載っている訳ではないが、より重要とされる書簡はほぼ網羅されている。私が学生時代はLOEBの対訳しか無かったが、こうして和訳本が出版されてプリニウスの書簡集がより親しみやすくなったのは喜ばしい限りだ。
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