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シブミ(下) ハヤカワ文庫NV
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2006/02/10 |
JAN | 9784150411060 |
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シブミ(下)
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商品レビュー
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作品として、面白いのか退屈なのかの判断に迷うが、強い印象を残す一冊なのは確か。 スパイ・スリラーとしての展開を期待したが、読了してみれば、ニコライ・ヘルという特異キャラのためのストーリーだったような気がする。大きく分けると、「シブミ」を会得するまでと会得後の構成になっており、そ...
作品として、面白いのか退屈なのかの判断に迷うが、強い印象を残す一冊なのは確か。 スパイ・スリラーとしての展開を期待したが、読了してみれば、ニコライ・ヘルという特異キャラのためのストーリーだったような気がする。大きく分けると、「シブミ」を会得するまでと会得後の構成になっており、そこに乾いた雰囲気と鋭い描写が加わることで、絶妙な世界観を創り出している。 圧巻なのは、日本人特有の作法や、詫び寂の精神世界についての奥深い表現である。日本人でもここまで描ききれる作者はなかなかいないだろう。西欧社会のスタイルが当たり前となっている現在だからこそ余計に、「シブミ」の世界に感銘を受けた。 日本の「シブミ」とは対照的に、商業社会だと切り捨てるアメリカやアメリカ人に対する風刺は凄まじい。作者がアメリカ人なので却ってリアルに聞こえてしまう。シンプルに判りやすい言葉で、何のよどみもなく次から次へと出てくる描写に感嘆することしきり。 物語がはっきりと動き出す下巻まで、ニコライの半生と「シブミ」については面白く読めるが、停滞するシーンも少なからずある。大して重要でもないそのエピソードに費やすページが多かったりで、残念ながら一気読みとはいかなかった。 ウィンズロウが書きたくなるのもわかる気がする。「シブミ」一作で終わらせるのは余りにも惜しい世界、キャラクター。彼の技法によって蘇るニコライ・ヘルが楽しみで仕方ない。
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上巻での前フリを経て、ついに始まる〈マザーカンパニイ〉との本格対決。〈シブミ〉を会得し、囲碁、数ヶ国語、暗殺術のみならず、性技をもマスターした主人公ニコライヘルがスゴ過ぎw。アクションシーンはアッサリめながらも、二度の洞窟シーンのスリルとサスペンスは圧巻。全編に渡るアメリカニズム...
上巻での前フリを経て、ついに始まる〈マザーカンパニイ〉との本格対決。〈シブミ〉を会得し、囲碁、数ヶ国語、暗殺術のみならず、性技をもマスターした主人公ニコライヘルがスゴ過ぎw。アクションシーンはアッサリめながらも、二度の洞窟シーンのスリルとサスペンスは圧巻。全編に渡るアメリカニズム批判も興味深い。ウィンズロウが書く前日譚『サトリ』が楽しみ ♪
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覆面作家トレヴェニアンが、2005年の12月に亡くなったことを、近々公開になる映画「ミュンヘン」とのかねあいで、どーんと再販されてます。 なぜにミュンヘンなのか、前置きを書くと長くなるのではしょりますが、幼年期を日本ですごした暗殺者ニコライ・ヘルを主人公にしたサスペンス。導...
覆面作家トレヴェニアンが、2005年の12月に亡くなったことを、近々公開になる映画「ミュンヘン」とのかねあいで、どーんと再販されてます。 なぜにミュンヘンなのか、前置きを書くと長くなるのではしょりますが、幼年期を日本ですごした暗殺者ニコライ・ヘルを主人公にしたサスペンス。導入とかでハリウッド的な派手なアクションを期待すると肩すかしをくらいます。中盤は青春小説ですな。 にしても、トレヴェニアンはすごい。 ヘルは、すでに引退した暗殺者として登場するのだけど、もうその設定からしてシブイ。日本で育ち、囲碁を通して、シブミの境地にいくことを目標としているヘル。その洞察は日本人以上に日本人です。 日本を舞台にした海外小説はいくつかあるけど、どれも???な部分がある。が、これは違和感が全くなかったです。 最初はちょっとなんだか読みにくい。 「ワイオミングの惨劇」も最初がちょっとしんどかったので、多分トレヴェニアンはそういうタイプの作家なんだろう。 でも、あとはぐいぐいとひっぱっていってくれます。 最後の最後まで、息が抜けない。 ああ、いいもの読んだぜ。
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