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朝鮮女性の知の回遊 植民地文化支配と日本留学 山川歴史モノグラフ10
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朝鮮女性の知の回遊 植民地文化支配と日本留学 山川歴史モノグラフ10

朴宣美(著者)

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朝鮮女性の知の回遊 植民地文化支配と日本留学 山川歴史モノグラフ10

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 山川出版社/
発売年月日 2005/11/10
JAN 9784634674325

朝鮮女性の知の回遊

¥2,475

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2007/02/10

主に1930〜40年にかけて日本に留学した朝鮮人女性のうち現在存命の人々へのインタビューと資料統計などを通して日帝時代に日本留学をした女性たちの留学前からその結果までを追い、当時の開化の担い手でもあった留学生たちが日帝支配にはからずも加担することになった成り行き、あるいは抵抗、な...

主に1930〜40年にかけて日本に留学した朝鮮人女性のうち現在存命の人々へのインタビューと資料統計などを通して日帝時代に日本留学をした女性たちの留学前からその結果までを追い、当時の開化の担い手でもあった留学生たちが日帝支配にはからずも加担することになった成り行き、あるいは抵抗、などを細やかに調査し、加えて隷属状態だった女性を解放しなくてはならないと導入された種種の近代化言説が結論からすれば朝鮮人の日本に対する隷属状態を肯定することになったその間の議論の経緯なども家政学の導入や良妻賢母の思想などを通して調査されている。当時の朝鮮では、日本留学は経済的に自立し社会で活動する女性としての資格を得る道として広く認識されていて、また文化の中心東京への漠然とした憧れは女学生を日本留学に駆り立てる十分な理由でもあった。そうした憧れは、例えば近所の日本人の子供が可愛いセーラー服を着ているのが羨ましい、といった身近なところから浸透し、日本語常用や神社参拝などの直接的な文化的支配装置よりも朝鮮人の内地への文化的依存性を深めるのに機能したことなども実際のインタビューからよく分かる。しかし少女らしい憧れや、上昇志向、そして漠然とした時代の雰囲気に流された女学生たちが、留学後に往々にして朝鮮人による朝鮮人への支配イデオロギーの伝播に一役買ってしまうその構造なども、どうしようもないこととして私には思えた。全体に冷静で高度に分析的な著書。ある調査対象者に対して「朝鮮人としての立場・視点を失い、自分が誰に何のために‘奉仕’しているのかを突きつめる気力も意思もなくなった無気力な知識人が浮遊していた」と後書きでではあるが厳しく糾弾していて、平時であったら蝶よ花よで暮らせたお嬢さんには酷だよなあと気の毒な気がしたことでした。

Posted by ブクログ

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