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クオリア降臨
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クオリア降臨

茂木健一郎(著者)

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クオリア降臨

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 2005/11/25
JAN 9784163677309

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商品レビュー

3.3

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2019/08/24

2007年7月。パリに休暇で向かう機内で読了しました。この一年前に、同じ茂木健一郎氏の著書、「脳内現象」を読んでいましたので、是非この本も読んでみたいと思い、手に取りました。 クオリア(質感)は、ベンヤミンが「複製技術時代における美術作品」の中でいうところの、アウラ(オーラ)に...

2007年7月。パリに休暇で向かう機内で読了しました。この一年前に、同じ茂木健一郎氏の著書、「脳内現象」を読んでいましたので、是非この本も読んでみたいと思い、手に取りました。 クオリア(質感)は、ベンヤミンが「複製技術時代における美術作品」の中でいうところの、アウラ(オーラ)に相当すると言えましょう。 本書で著者は、芸術作品(特に文学)について、各々の作家の所謂息づかい、とでも言うべき独特のリズムや筆遣いを味わうことを鑑賞や読書の楽しみと言います。作家の人柄、苦悩が文面に染み出ているうような文章に高い評価を置いているように感じました。小林秀雄や夏目漱石がそうした作家として称揚されています。 特に小林秀雄については、彼の美術批評が主観に過ぎるという理由で、一部に敬遠されているのに対し、坂口安吾が小林を表面的には批判しながらも、小林が酔って水道橋の駅から転落したエピソードなどから、彼の人柄をして愛すべきものとしていたことを紹介しています。 芸術を至高のものとすることを否定し、人生の大部分は働き、社会と交流することに費やされるのが当然であり、人生の現実から切り離された芸術はあり得ない、としていることに共感を持ちました。

Posted by ブクログ

2013/07/02

クオリア=質感。 こんなに分かりやすく、自分の感じていた言葉にならないものをきちんと言葉にしてくれた本は初めてかもしれない。 思えば私は、質感をとても重視しながら生きてきた。 それは間違っていなかったのだと教えてくれた本。 たくさん本の紹介があったのも良かった。 三四郎をまずは...

クオリア=質感。 こんなに分かりやすく、自分の感じていた言葉にならないものをきちんと言葉にしてくれた本は初めてかもしれない。 思えば私は、質感をとても重視しながら生きてきた。 それは間違っていなかったのだと教えてくれた本。 たくさん本の紹介があったのも良かった。 三四郎をまずは読んでみよう。 世界が、ちょっとだけ見えるようになる本。

Posted by ブクログ

2013/04/22

人間の経験は2度と起こらないような一回性のできごとによって彩られている。 文学は世界を引き受けることを志向しつつ、肉体の限定性から決して離れない。離れてしまっては、世界を引き受けることを志向しつつ、肉体の限定性から決して離れない。 ITの発展のもたらした情報の洪水は人間の精神を脅...

人間の経験は2度と起こらないような一回性のできごとによって彩られている。 文学は世界を引き受けることを志向しつつ、肉体の限定性から決して離れない。離れてしまっては、世界を引き受けることを志向しつつ、肉体の限定性から決して離れない。 ITの発展のもたらした情報の洪水は人間の精神を脅かす公害になりつつある。人間の無限の成長のシナリオはデジタル情報を最終的に重要し、その意味を見いだす脳という人間の内なる自然が無限のキャパシティを持っているということを前提に描かれている。 数学も科学も文学も芸術も、要するに生きるという上での実際的な配慮に比べれば大した問題ではない。

Posted by ブクログ

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