1,800円以上の注文で送料無料
少女まんがの系譜
  • 中古
  • 書籍
  • 書籍
  • 1206-03-09

少女まんがの系譜

二上洋一(著者)

追加する に追加する

少女まんがの系譜

定価 ¥2,750

990 定価より1,760円(64%)おトク

獲得ポイント9P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ぺんぎん書房/
発売年月日 2005/06/10
JAN 9784901978576

少女まんがの系譜

¥990

商品レビュー

2

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2026/02/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

<「マーガレット」創刊の年の一二月に三九年冬号として発刊された「別冊マーガレット」である。「ぜんぶ読み切り」の、読みごたえのある少女向け漫画誌だ。季刊誌としての創刊であったが、読者の強い支持を得て、四〇年一〇月号から月刊化するという大ヒットとなった><作品を練り上げるために、新人たちと編集者が綿密な共同作業を重ねるのは、この場合も変わらない。苦労はつきものである。が、時代の波に助けられてのことか、浦野千賀子、本村三四子、忠津陽子、美内すずえ、木原としえ、河あきらなど、短期間に数多くの新人を輩出した。その後も、くらもちふさこ、槇村さとる、亜月裕、多田かおる、紡木たくなど、才能あふれる若い漫画家が次々とデビューし、五九年九月号では、百九二万八〇〇〇部を発行するにいたるのである>  作品を練り上げるためには、テンポの早い週刊誌スタイルより、月刊誌の方が適していたのかも知れない。ここに書かれている「新人たちと編集者が綿密な共同作業を重ねる」のは、少女まんが界の独特の方法であった。余談になるが、この辺りの事情を、前記編集者の丸山昭氏は、「ビランジ」十一月号に、こう書いている。 <編集者の仕事は、化学反応を促進させる触媒の働きみたいなものだと思うんです><編集者によって違いが出てくるところで、かなり厳しい注文をつけて指導するタイプと、本人の持ち味をなるべく生かす方向でアドバイスするタイプがあります>  名編集者と言われた丸山昭氏は、これを「厳格指導型」と「自由放任型」の二種に分類しているが、自由放任型の編集者が、作者の個性に合わせて、その才能を伸ばしていくためには、編集者の方も、全天候型の知識とアンテナを備えていなければならないのである。 〝天才とは九十九パーセントの努力と一パーセントのひらめきである〟といったのは誰だったろうか。一条ゆかりの作品と生き方を考えるとき、私は、この思いを強くする。  また、〝努力を努力と思わせないのが天才である〟ともいわれる。イチローこと鈴木一朗が、一シーズン二五七安打の最多安打記録を塗り変えた時、野球が好きだから努力は苦にならないとコメントしたのが記憶に残っている。  一条ゆかりも、そうであった。すべてが、まんがのためであり、一流のプロであるまんが家を維持するための努力であった。だから彼女にとって努力は苦にならなかった。 「ワタシは努力はキライ」と彼女が言うときそれは努力という言葉が持つ暗さや、汗や涙が嫌いなだけであって、まんが家であるための行為は、嫌いではなかったのである。  一条ゆかりの女性らしい神経の細やかさを語るエピソードもあるのだが、それは別の話である。パリの一条ゆかりは、観光スポットなど見向きもせず、変わった公衆電話や、下水道などの写真を撮りまくった。  観光スポットを描くときは、絵ハガキなど参考になるものがたくさんあるが、生活道具や、下水などは必要な時資料がないからだということだった。  一条ゆかりの神経が〝まんがを描く〟という一線で張りつめていることの証明なのである。決して努力とは見せず、一条ゆかりは努力していたのである。いや、一条にとってはそれは、努力という重い感じを引きずったものではなく、楽しいことだったのかもしれない。それが、一流のプロを支える柱だったのかもしれない。

Posted by ブクログ

関連ワードから探す