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日本人はどこへゆく 岸田秀対談集
定価 ¥2,090
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 青土社/ |
発売年月日 | 2005/08/08 |
JAN | 9784791762033 |
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日本人はどこへゆく
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池田晶子っていいな。もう亡くなっているんだ。残念だ。著作を読もう。 『純愛カウンセリング』では、結構削られてるとこもあったんだ。紙面の都合だろうな。 河合隼雄・岸田秀 仏教は精神分析を先取りしていた。歎異抄。 自分などなくて、「関係」だけがある。「華厳経」。 人が生きるには...
池田晶子っていいな。もう亡くなっているんだ。残念だ。著作を読もう。 『純愛カウンセリング』では、結構削られてるとこもあったんだ。紙面の都合だろうな。 河合隼雄・岸田秀 仏教は精神分析を先取りしていた。歎異抄。 自分などなくて、「関係」だけがある。「華厳経」。 人が生きるには物語が必要。ただの人の形をした存在として生まれてきただけでは人間になることはできない。 母に愛され母との間に疑いようもない関係性を築き上げる3年間を経て、はじめて人間として生まれることができる。 「自分」の誕生だ。 母に愛され父に慈しまれるという物語が、自我のためには絶対に必要なのだ。 そこで親が、親業を果たすことができない事実がある場合(原因や理由や事情は色々ある)、子供はまず、自分が巻き込まれている事実を否認するようになる。両親が自分を愛していないどころか、両親が自分を虐待している。その事実は、とても不都合だ。 自分がどこかおかしいのはわかっている。いつでも違和感を感じる。両親の愛を信じることで、薄い小さい寄せ集めの「自分」らしきものをやっと保って、恐ろしく危険なだけの世界で立ちすくんでいる。信じられないほど勇気を振り絞らなければ、とぼとぼ歩くことすらできない。 どんなに認知をゆがませて、自分を苦しめることになっても、両親の愛を信じるのは、「自分」が生まれるためには「関係性」が必要だから。手に入れられなかった「関係性」のいとおしさを、異邦人たちは骨身にしみて知っている。 もしも、「両親の愛がなかった」事実を本当のことにしてしまったら、張りぼての自我が本当は無かったんだと認めてしまったら、自分の中にあるのは空虚だけだと認めてしまったら、今よりもっと悪いことになるんじゃないか?今より悪いなんて、ありえるの? どんなに隠しても、本当のことは自分で道を見つけて明るいところへ現れる。そして、本当のことは何よりもずっと良いことだった。 異邦人が、自分を異邦人たらしめた全てのことに対して、「しょうがないな、わかったよ」と言えるようになった時、何もない自分がただ生きていることを感じ取れるようになった時、彼または彼女が抱える虚無は、本当のことを見つけるたびに喜びで自分を暖めるようになるだろう。もしかしたら、異邦人が見つけた本当のことで、世界を明るく照らすこともできるかもしれない。
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