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くもはち 偽八雲妖怪記 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店/ |
発売年月日 | 2005/12/25 |
JAN | 9784044191207 |
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くもはち
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商品レビュー
3.9
17件のお客様レビュー
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明治時代を舞台に、売れない怪談作家の「くもはち」と、彼の専属絵師でのっぺら坊の「むじな」が、明治の文学者たちと交流しつつ奇妙な事件を解決していく物語。 第1話は、イギリス留学中にフェアリーに憑かれた夏目漱石を助け、その代償に、くもはちが依頼されているラフカディオ・ハーンを題材に...
明治時代を舞台に、売れない怪談作家の「くもはち」と、彼の専属絵師でのっぺら坊の「むじな」が、明治の文学者たちと交流しつつ奇妙な事件を解決していく物語。 第1話は、イギリス留学中にフェアリーに憑かれた夏目漱石を助け、その代償に、くもはちが依頼されているラフカディオ・ハーンを題材にした怪談小説を聞いてもらう話。 第2話は、鏡石こと佐々木喜善から買った河童についてのネタを利用して怪談を書こうとするくもはちが、後の柳田国男とともにその話の舞台となった村を訪問する話。 第3話は、くもはちが博文館から、女弟子の霊に憑かれた田山花袋の除霊を依頼される話。 第4話・第5話は、日本を訪れたアーサー・コナン・ドイルの依頼で、フェアリーの国へと通じる扉を探す話。物語の終盤で、くもはちの正体が明かされることになります。 明治の文学者たちの意外なキャラクター設定が楽しめます。
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本棚整頓中に手に取って再読。 小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの葬儀の日、しがない挿絵画家「私」は赤坂の紀伊國坂で三流怪談作家のくもはちと出会う。 くもはちは初対面の「私」の顔をやや不作法にしげしげと眺め、こう言った。 「ひょっとして君はのっぺら坊なんじゃないかい?」 大塚英...
本棚整頓中に手に取って再読。 小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの葬儀の日、しがない挿絵画家「私」は赤坂の紀伊國坂で三流怪談作家のくもはちと出会う。 くもはちは初対面の「私」の顔をやや不作法にしげしげと眺め、こう言った。 「ひょっとして君はのっぺら坊なんじゃないかい?」 大塚英志の「偽史」シリーズのひとつとして書かれたこの作品。 作者が「『ヘナチョコ』なシリーズ」と言うだけあって、『木島日記』などに比べると陰惨な感じがなく軽やかな印象。 くもはちによって「むじな」と名付けられた、元人間ののっぺら坊の一人称で語られる事件の数々。 近代(明治)・民俗学・妖怪と、個人的ツボ要素が満載でたまりません。 ハーンの生霊に憑かれたと思い込む夏目漱石や神通力を使う松岡國男(後の柳田國男)、少女に魂を抜き取られ蒲団で悶える田山花袋など、当時の文士たちが絡むあたりもおもしろい。 大塚作品の通弊と言うか『摩陀羅』以来の伝統と言うか、2005年の文庫版発売以降、完結している気配がありません。 むじなが「関東大震災の当日、浅草凌雲閣のエレベーターに消えるそれらしい姿を見たのが最後」と語るように物語のラストは設定されてるようだけど… 大塚作品はそれぞれが関連しているのも特徴だけど、これも『サイコ』とかに繋がる作品群のひとつなのかな。
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