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『空海の風景』を旅する 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2005/08/01 |
JAN | 9784122045644 |
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『空海の風景』を旅する
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商品レビュー
3.5
8件のお客様レビュー
ひょんなことから、司馬サンの本を読もうと選んだのがこの本です。 「空海の風景」は出版されたとき読んだが、その当時の年齢と今(75歳)では、感じ方がことなります。 空海のことが余計に好きになりました(笑)。 第1章 なぜ、今、空海なのか の最後の件です。 これからどのような「風景...
ひょんなことから、司馬サンの本を読もうと選んだのがこの本です。 「空海の風景」は出版されたとき読んだが、その当時の年齢と今(75歳)では、感じ方がことなります。 空海のことが余計に好きになりました(笑)。 第1章 なぜ、今、空海なのか の最後の件です。 これからどのような「風景」に出会い、人にあうのか。 それは、司馬遼太郎がかつてたどった道のりを、『空海の風景』を片手に再び旅する「遍路」にも似ていた。 「遍」とは「辺」に通じ、「辺境」地の果てをさす言葉と聞く。 文字通り、大道ではなく、地の果てに息をひそめているだろう「天才」空海の現代の姿を見るための旅、「辺境」へと続く名もない「路」を行こうと思った。 いたずらに空海を信仰したり、司馬遼太郎の視点を絶対視するのではなく、やわらかく歩き続けたいと思った。 ときに首を傾げて立ち止まったり、わからない、と叫ぼうと思った。 番組では、わずか十秒にしかならないワンカットの撮影の裏側に、何日も立ちすくんだ事実がある。 2001年におけるその道のりを、これから記してゆきたいと思う。 船は、重い碇をあげて、ようやく動き出そうとしていた。 NHK取材班の方々、ご苦労様でした(笑)。 第2章 讃岐 空海が生まれ育った讃岐のこと、佐伯氏のこと、天才として大事に育てれたことなどが書かれている。 第3章 奈良 当時の官僚を育てる「大学」に入ったこと。 しかし、儒教、道教、仏教の限界性を思い、大学をやめてしまった。 第4章 室戸岬 空海の空白の期間の話。 室戸岬で経験した、後の空海の生き方に多大な影響を与えた室戸岬のことが書かれていた。 第5章 渡海 漂流しながらも当時の唐に漂着したときの空海の真骨頂のお話など 第6章 長安 当時の世界的大都会「長安」での空海の過ごし方、活躍などが書かれている。 第7章 博多 帰国したが、すぐさま都には上らない。 どれだけ、すごい密教の真髄の値打ちをつけるかが、空海がとった方法だ。 第8章 空海と最澄 桓武天皇の寵愛をうけた国費留学「最澄」と遣唐使になる直前まで私度僧であった「空海」の生き方の差異がか語られていた。 嵯峨天皇という時の権力も利用してしまう「空海」のしたたかさも書かれていました。 第9章 東寺 嵯峨天皇お気に入りの「空海」東寺での出来事が書かれてる。 第10章 高野山 空海が開いた高野山、歴史的にはさまざまなことがあったが、今現在でも民衆に愛される「空海」の本質について分析されていた。 エピローグ 「空海」現在の風景 いまでも愛され続ける「空海」とは、 あとがき 戦後長く続いてきた日本のシステムや政治・経済への不信、リーダーたちの自信喪失、恫喝と誤魔化しと欺瞞・・・・・・。 この幣束状況に陥った現代日本への好き意の灯火を「空海」的なるものに求めることはできないか。 その大きく包み込む「手のひら」と大胆な発想。 新時代の開拓は空海的発想でしか成し遂げられないのではないか、そう思えてさえくる。 2002年 NHKエンタープライズ21 文化番組 担当部長 井上 隆史 で終わっています。 75歳になってこの本に出会えて幸せでした。
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https://www.nhk.or.jp/special/detail/20020104.html https://www.nhk.or.jp/special/detail/20020105.html (再放送) https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6...
https://www.nhk.or.jp/special/detail/20020104.html https://www.nhk.or.jp/special/detail/20020105.html (再放送) https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/episode/te/B2J13ZMY5Y/ https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/episode/te/M6YY7V56L1/
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※このレビューにはネタバレを含みます
再読したいと思いつつ20年も経ってしまった司馬遼太郎の『空海の風景』を、外側から触れた感じでわたしのつぼにはまりました。 この本のもともとは2002年放映NHKのドキュメタリーで、番組のスタッフが制作の裏話&補足をしたような何人かの合作エッセイです。 番組は見たような見ないような。でもどちらでもかまわない読み応えでした。 空海、弘法大師の生い立ち、讃岐のため池の多さ、室戸岬で明けの明星が口に入った話、遣唐使で中国は長安に行った話、日本の全国津々浦々の大師伝説の所以など、司馬遼太郎のを再読しなくてもすっかり思い出しました。 加えてその風景が厚みを増したようでした。さすがドキュメンタリーを一生懸命作る人たちのエッセイですね。 ドキュメンタリー番組を作る時、映像から入っていく場合と、文芸作品という原作がある場合とは大変さが違うでしょうね。その真髄にどう迫るかで良くも悪くもなります。 だから『空海の風景』の本をぼろぼろになるまで読み込んだスタッフのエッセイは、実のあるものになり感動を与えるのでしょう。 空海の密教という宗教にかかわらず、人間とは何?「自分は一体何者なのか」 どう生きるのか?と問いかけをあらためて自覚したエッセイでした。 エッセイの最後に引いてあった空海のことばがやっぱり印象的でした。 生まれ生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く 死に死に死に死の終わりに冥し 私事ですが、四国はまだ旅していません。お遍路さんはしませんが、車で回りたいところのひとつです。
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