もうおうちへかえりましょう

穂村弘(著者)

• 販売会社／発売会社: 小学館/
• 発売年月日: 2004/06/20
• JAN: 9784093875080

商品レビュー

2025/01/18

曇天の午後4時が怖いのわかる。
男と女は分かりあえるかというテーマの依頼が来たときに反射的に無理だろうと思った。男はそんなこと考えたことがないからだ。
女性漫画誌のテーマな恋とか愛とかなのに対し、男性誌は車、料理、ミステリ、麻雀、競馬など目的ごとにジャンル分けされていることからも、命の半分をシンパシーにかける女のことを分かれそうもないと思ったそうだ。
なるほどそれは深い。

穂村さんがチョイスする短歌っておもしろくて不気味。

ユニクロのフリースはよく燃えるってたしか誰かが言ってたような　天道なお

確かに中身がどんなものでも買いたくなるタイトルってあるよなあ。
そして誰もいなくなった
人間失格
限りなく透明に近いブルー
分かる。

何百万円もする高い本を買うとき、お金をこの形でもっていると思えば良い。その値段で売れるわけではないからうそになるけどそこには気付かないふりをしておく。

2024/03/02

相変わらず言葉に敏感で考えすぎてしまう穂村さん（褒め言葉）がいい感じです。共感できるところも多数。「ボーリングでストライクを出すのが恐ろしい」なんか特に。「わかりあえるか」が一番のヒット。他にも「別世界より」「妖怪になりたい」はかなり面白かった。

2024/02/15

p31マイナス星人
もうこれだけで、買ってよかったという。

私を含めてマイナス〜の多くのものは「談笑したり」「ガッツポーズしたり」することなく〜「存在感を示したい」という願望〜。

ここの分析、というか言い当てられた感。

そして、
すべての詩はそこから生まれてくる。という。

ここの段落は最近、考えてみたんだけど、本当に正しいと思うし、これからの指針にも、今の自分の助けにもなっている。

それと他にも、p73わかりあえるか。
この二つは中でも今の自分にめちゃくちゃ刺さった

数冊読んだけどこのエッセイが一番好き