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まっと、空の方に。 ぼくをみちびくふるさとのことば
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まっと、空の方に。 ぼくをみちびくふるさとのことば

泉英昌(著者)

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まっと、空の方に。 ぼくをみちびくふるさとのことば

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文遊社/
発売年月日 2004/04/13
JAN 9784892570445

まっと、空の方に。

¥110

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2009/08/23

(2008年01月11日) 詩 という言葉を綴る人に対し よく知りもしないのに嫉妬していた 詩人、ていうのは うまれつき玉のようなことばが 勝手に口をついて出てしまう人のことだと思っていた。 私はこんなにも、うすよごれてくもった言葉を並べるのさえ四苦八苦してるというのに。 ...

(2008年01月11日) 詩 という言葉を綴る人に対し よく知りもしないのに嫉妬していた 詩人、ていうのは うまれつき玉のようなことばが 勝手に口をついて出てしまう人のことだと思っていた。 私はこんなにも、うすよごれてくもった言葉を並べるのさえ四苦八苦してるというのに。 「何の苦労もなく」という、勝手な思い込みがあったのだ、と気づいた。 全世界と歴史上全ての詩人にごめんなさいとあやまらなければいけない。 詩人に生まれついてしまうことは そんな人生できればごめんこうむりたい、という種類の ハンディ、と言ってしまっていいくらいの ものすっごい大変なことだったのだ! と思った。 泉英昌『まっと、空のほうに』を読んだ。 一気に読んだ。 途中まで泣くまいと頑張っていたが、途中で降参した。 詩人として生きる、ということは ことばにうそがつけない ごまかしたことばが使えないこと うそをつけない体質に生まれてしまったこと うそのない言葉を見つけるまで、何年でも、ひとことも話せないのかもしれない ぎりぎりまで探してようやく見つけたことばを積んでいくのだろう フィルター説とスポンジ説、とか不意に思い出した。 水が磨かれてゆく過程を思った。 雨は厚い落ち葉と腐植の層をゆっくりとしみて あたらしい地層と古い地層をゆっくりとしみて 濾過され、ミネラルやら微量のなんとかやらを添加され すこしずつすこしずつ集まってやがてそれは地中の河となり いまもきっと足元でかすかな音をたてて流れている。 私がそんなこと忘れている間にも、妙なる音で 澄んで、しかし豊富な何かに満ちたやわらかい水。 沢の水に身の裡を洗われるような そんな文章だった。 ふるさとは大事とか家族は大事とか 方言はいいとか 結論だけみれば陳腐な でもここに至るまでにくぐり抜けてきた地層の途方もない厚み、ゆっくりと積み重ねてきた時間の存在を、ものすごく確かに感じる。 なのに、なんて澄んで優しいんだ! 郷土愛ポイント加算を差し引いてもあまりある豊潤を伝えたかったので ここまであえて書かなかったが、鳥取の人だそうです。 「フィルター説とスポンジ説」について論述せよ、という試験問題の 水土保全学の単位は確か落としたままだ。

Posted by ブクログ

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