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僕に死ぬ権利をください 命の尊厳をもとめて
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会/ |
発売年月日 | 2004/04/23 |
JAN | 9784140808689 |
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僕に死ぬ権利をください
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商品レビュー
4.6
7件のお客様レビュー
命の話をしなければならない 死の話をしなければならない 死のことを考える そのことを無条件にネガティヴに捉える人が多い事実 死は生と隣り合わせにあって、すぐそこの扉を開ければ出会えてしまうような近しい存在なのに、蓋をしてしまう もっと死について命について、客観的に考えることがで...
命の話をしなければならない 死の話をしなければならない 死のことを考える そのことを無条件にネガティヴに捉える人が多い事実 死は生と隣り合わせにあって、すぐそこの扉を開ければ出会えてしまうような近しい存在なのに、蓋をしてしまう もっと死について命について、客観的に考えることができる世の中になってほしいと思う
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「この本で、僕は、将来、誰かが正当な理由をもって自分を死なせてくれと頼んできたら、手助けしてあげてほしいという僕の願いをすべての人にわかってもらいたかった。」 交通事故により脳と聴覚、そして親指以外の機能が麻痺してしまった少年の話。彼は、親指だけでコミュニケーションを取れるよう...
「この本で、僕は、将来、誰かが正当な理由をもって自分を死なせてくれと頼んできたら、手助けしてあげてほしいという僕の願いをすべての人にわかってもらいたかった。」 交通事故により脳と聴覚、そして親指以外の機能が麻痺してしまった少年の話。彼は、親指だけでコミュニケーションを取れるようになり、彼の思いである”死なせてくれ”を伝えられた。 途中で同じように麻痺で悩むジャックから手紙が届く。それは、麻痺をしてほとんど生ける屍の中でも生きる希望が見つけられ、生きようという意欲が湧いてくる、と言う。シラク元大統領は、再び力強く生きるよう望んだ。しかし、ヴァンサンはそれでも死を願う。 最も心にきた場面は、184ページのお母さんの話だ。この話によって残される側の痛みが分かる。母はヴァンサンを愛している。愛しているからこそ、彼を死なせる約束をした。その時に言った「あなたがいなくなると淋しいわ。ふたりで分かち合ったこうした親密な時間が恋しくて仕方なくなるでしょうね。」は感極まる。 最後、母は息子を死なせた。 それはきっと正しい行いなのだろう。 誰が彼女を裁けるだろうか。
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19歳の時に事故で9ヶ月間の昏睡状態になり、奇跡的に意識と聴覚をとりもどすものの、自分の意思では親指と首をわずかにうごかせるだけとなってしまった青年、ヴァンサン。 フランスのシラク大統領(当時)に安楽死を認めてくれるよう手紙をかいたこと、そしてそれがマスコミで話題になったこと、そ...
19歳の時に事故で9ヶ月間の昏睡状態になり、奇跡的に意識と聴覚をとりもどすものの、自分の意思では親指と首をわずかにうごかせるだけとなってしまった青年、ヴァンサン。 フランスのシラク大統領(当時)に安楽死を認めてくれるよう手紙をかいたこと、そしてそれがマスコミで話題になったこと、そして、その願いは叶えられることのないまま、母の手により安楽死が決行され、母は警察に一時身柄を拘束されたこと。 フランス国内ではこの件を契機に安楽死論争が一気に高まったという。 ただ、今のところフランスでは安楽死はまだ合法化されていないし、オランダやスイスへ安楽死を求めて渡る人たちもいる(はず)。 最愛の息子が精神的、肉体的苦痛から逃れるすべが「死」でしかなく、本人はそれを望みながら決行することもできない、そんな状況で 「殺してほしい」と言われたら。ヴァンサンのお母さんの迷いや苦しみはどれほどのものだったか。 母を「犯罪者」としかねない望みを、それでも母に託すしかなかったヴァンサンの絶望の深さは。 ヴァンサンはどこにでもいる、普通のイナカのとっぽい青年だったんだろうな、と思う。 行ったり来たりする内容や、お母さんを思いやりつつもエゴイスティックな要求を押し付けるところとか、全然聖人君子ではないし。 ただ、「よりよい生」を考えるなら「よりよい死」とは何か、ということからも目を反らしてはいけないのではないかな、とぼんやり考えた。 安楽死を法制化するとこで、安易な死の選択がなされることや、本人の意思より家族の意思が尊重されないかとかの懸念も分かるけれど、「選択肢」自体を否定するのはどうかなと個人的には思います。 なにが正解かは、きっと家族の数だけパターンがある。目を反らさず、とことん話し合うこと、いまの日本や日本の家族に足りないところはそこなんだろうなと。
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