空色の地図 ハートウォームブックス

梨屋アリエ(著者)

• 販売会社／発売会社: 金の星社/
• 発売年月日: 2005/12/01
• JAN: 9784323063225

商品レビュー

2024/05/29

中学生から見る世界を、忠実に描いている。
私は今大学生だけれど、その当時の記憶を鮮明に思い出すことが出来た。

この本を読むと、小さな森の中に入ったような気分になる。電車の移動でさえ大冒険のように書かれてて、終始かわいさを感じる。
今はただ、懐かしいな可愛いなという感情。
30歳になったらまた全然違う感情で読んでいそうな、未来の私に勧めたい作品。

1番好きなフレーズ
「わたしの空っぽな宝箱には、なにをどれだけしまえるのだろうか…」
中学生は子供から大人へと思考が切り替わる時。戻れるなら戻ってみたい。。

大人が作ってくれた額縁の中に居て、という感覚は今でも感じるし、それを忘れては行けないと思う。
今生きている世界はとても幸せに包まれてて、額縁を外して外に出たら恩返ししたい。

ここからは少しネタバレになってしまうけれど、美凪の心情を描いたシーンも良かった。私はとても恵まれた環境だったから、自分と違う環境の子の気持ちをこの本で学ぶことが出来た。想像するより心苦しくて、理解は100%は出来ないけれど少しでも知れてよかった。

最後に余談
音楽療法。音楽が人にもたらす効果。
面白そう、、、
私の人生もまだまだ長いから、初音ちゃんみたく沢山考えて歩もう。
気持ちがとても明るくなれる作品でした

20歳の私から、30歳の私へ。

2021/05/02

第52回読書感想文コンクール課題図書。

小3の夏休み、親戚の家に預けられているときに一緒に遊んだ泣き虫の美凪を探して会いに行った初音。
美凪は6年経って、すっかり変わっていた。

人を助けることで自分を肯定したり、親の期待にこたえようとしたり、そんな主人公初音のような気持ちって、きっと大なり小なりほとんどの子が持ってる気がする。

路上演奏からクライダー、複雑な親戚関係のほうはよく書かれているけど、ややなんでも詰め込み過ぎな印象。

さらっと読めるので感想文にはよさそうだけど、個人的には初めのワクワク感が後半続かなくて残念。

2019/03/05

2019/3/4 読了。
中学3年の初音と美凪が8才の時に自分に宛てた手紙を受けとる。
小説のポイントじゃないけど小山に住んでたので、もうローカルな地名やら川やら駅やら風景が頭の中でくっきり映像化された。