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社会保障を問いなおす 年金・医療・少子化対策 ちくま新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2005/05/11 |
JAN | 9784480062369 |
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商品レビュー
3.8
7件のお客様レビュー
負担ばかりが高くなり…
負担ばかりが高くなり、その分の保障はきちんとされるのかという問題がこれからもっと深刻になるだろう。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] かつてのような右肩上がりの成長が見込めない現在、もはや、旧来のままでは立ち行かなくなった社会保障制度。 その中で、なんとかみなが「納得できる」制度を作るにはどうしたらいいのか。 年金・医療・子育て、と従来バラバラに論じられがちの諸論点を、「身の丈」「安心感のある」「公平性」「わかりやすさ」という四つのポイントで、一貫した観点からまとめて考え直し、錯綜した問題の整理と、将来へ向けての具体的な処方箋を提示する。 [ 目次 ] 序章 全体の見取り図―なにが、どう問題なのか 第1章 公的年金制度―不公平感払拭のために(そもそも年金制度とは?;二〇〇四年制度改革 ほか) 第2章 医療・介護保険制度―平等優先制度の限界(医療保険制度;介護保険制度) 第3章 子育て支援策―思い切った規模拡大を(進む少子化;少子化対策の変遷 ほか) 終章 「納得できる将来」のために [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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・年金は、全額消費税を財源として、どんな人でも原則1人7万円。ただし1人暮らしの人は9万円とする。 ・中学就学前の子ども1人につき年間100万円を支給する。 ・混合診療を解禁し、医療の世界にも競争と効率化を推進する。 って、どうよ? わかりやすくって、誰にも公平で、予算的...
・年金は、全額消費税を財源として、どんな人でも原則1人7万円。ただし1人暮らしの人は9万円とする。 ・中学就学前の子ども1人につき年間100万円を支給する。 ・混合診療を解禁し、医療の世界にも競争と効率化を推進する。 って、どうよ? わかりやすくって、誰にも公平で、予算的にも無理とは言わないんじゃねーの、というのが本書の結論。賛成? 反対? まぁ、いろいろ思うところはあると思うが、「身の丈」「安心感」「公平性」「わかりやすさ」の4つを基準にするという著者の「考え方」は納得できるかんじ。(実際100万円が妥当かはゴニョゴニョ……) 年金も、少子化対策も、医療も……制度の見直しはされているけれど、なんだか複雑すぎて……。バラバラにやるといっそ面倒だから、まとめて考えようよ、という本書のポジションは、読み手にもやさしい。 「納得できる将来」は、果たして描けるのか? 本書の提案をそのまんま実行するのは、かなりの大手術が必要だが、考え方そのものはワルクナイと思う。現況の整理もわかりやすいし、記述も平易。提案全体の見取り図も明快で親切。年金、医療、少子化対策のうちでは、医療がすこし物足りない印象なのが残念。 とはいえ、全体としては社会保障制度の入門書にとどまらず、そこから一歩進んだ考察を読めることで、読者を引きつけることに成功しているといえるだろう。見通しのいい俯瞰図を与えてくれる「よくまとまった」以上の新書。
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