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リンさんの小さな子
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リンさんの小さな子

フィリップクローデル(著者), 高橋啓(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房
発売年月日 2005/09/20
JAN 9784622071648

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商品レビュー

4.3

45件のお客様レビュー

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2022/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごく悲しくて辛いストーリーなのに、 なぜか心が温まる不思議な本だった どこの国か、いつの時代か、すら説明が不要なほど すっきりとしたシンプルな読み心地だった 言葉の通じない2人の 喪失感を抱えながら、だからこそ築くことができた友情に感動し救われた

Posted by ブクログ

2021/10/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

喪失と希望の物語ーーと書くと、こそばゆいのですが、思わずそう言いたくなってしまう本。 東南アジアを思わせる国から、難民として戦禍を逃れ、腕に抱いた幼子と鞄1つとともにフランスに降りたった老人・リンさん。 収容施設で孤独な日々を送りながらも、同じく孤独を抱えたフランス人・バルクさんと知り合います。 お互いの名前すらわからず、言葉も通じ合わない2人。 けれども、自分自身を形づくる大切な物を失っているという共通の経験によって、気持ちを少しずつ通い合わせ、やがてかけがえのない友人となっていきます。 実は、ラスト直前に起こるある出来事に動揺しすぎて、最後に明かされる真実に気がつかないまま、本を読み終えてしまったんですよね。 で、ネットの書評やブクログの他のレビュアーさんの投稿で、気がついたという……(汗)。 でも、その真実をふまえてラストを読み直すと、そこで提示されている希望がどういうものか、くっきりと浮かび上がってくるように思います。 作中でリンさんが腕に抱える幼子の名前が、「サン・ディウ」といって、リンさんの国の言葉では「穏やかな朝」という意味なのですが、フランス人であるバルクさんには「サン・デュー(神なし)」と聞こえているんですよね。 苦しみとともに、くりかえし朝が訪れること。 その中で、自分自身が拠り所にするものによって、人が生かされていること。 生きることの厳しさと力強さに胸がうたれた1冊でした。

Posted by ブクログ

2021/08/21

難民の問題もあるがそんなことより言葉も通じないおじいさんと大男の間に繋がった奇跡のような友情の美しさに言葉を失う。リンさんの小さな子が本当はなんであったのか最後に分かるが、彼女はリンさんの失われた家族であり後にした故郷であったのだ。そして心優しいバルクさん、あなたがいてくれて良か...

難民の問題もあるがそんなことより言葉も通じないおじいさんと大男の間に繋がった奇跡のような友情の美しさに言葉を失う。リンさんの小さな子が本当はなんであったのか最後に分かるが、彼女はリンさんの失われた家族であり後にした故郷であったのだ。そして心優しいバルクさん、あなたがいてくれて良かった。

Posted by ブクログ

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