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ドストエフスキー父殺しの文学(下) NHKブックス1008

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会/ |
発売年月日 | 2004/07/29 |
JAN | 9784140910085 |
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ドストエフスキー父殺しの文学(下)
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ドストエフスキー父殺しの文学(下)
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商品レビュー
4.4
6件のお客様レビュー
上巻と同じスタイルの講義である。当時の爆弾あるいはテロ事件、テキストの概要、筆者の説明、筆者のドストエフスキーの足跡をたどる旅行である。 ドストエフスキーの文学を卒論にするのであれば必読書であろう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ドストエフスキーの癲癇と父殺し -2006.03.27記 以下、フロイトの孫引きになるが、 「少年フョードルは、ライバルでありかつ支配者である父親を憎み、その反面、強者である父親を賛美し、模範にしたいというアンビバレントな感情に苦しめられていた。しかし、ライバルたる父親を亡き者にしたいという願いは、父親から下される罰、すなわち、去勢に対する恐怖によって抑圧されていた。そして、その父親が、彼の支配下であった農奴たちによって殺されたことで、図らずもその願いが現実化したため、まるで自分が犯人であるかのような錯覚にとらわれた」というのである。 「ドストエフスキーの発作は、18才のときのあの震撼的な体験、すなわち父親の殺害という事件を経てのち、はじめて癲癇という形態-痙攣をともなう大発作の型-をとるに至った」或いはまた「この癲癇の発作においては、瞬間的に訪れるエクスタシー-アウラ-のあと、激しい痙攣をともなう意識の喪失に襲われ、その後にしばらく欝の状態が訪れる」といい、「発作の前駆的症状においては、一瞬ではあるが、無上の法悦が体験されるのであって、それは多分、父の死の報告を受け取ったときに彼が味わった誇らかな気持ちと解放感とが固着したものと考えていいだろう。そしてこの法悦の一瞬の後には、喜びの後であるだけに、いっそう残忍と感ぜられる罰が、ただちに踵を接してやってくるのが常であった」と。 フロイトはさらに、少年フョードルの心の深く根を下ろしている罪の意識や、後年現れる浪費癖、賭博熱などいくつかの異常な行動様式にも同じ視点から光をあてている、としたあとでこの著者は、「60年に及んだドストエフスキーの生涯が<エディプス.コンプレックス>の稀にみるモデルを呈示していることは否定できないだろう。フロイトの存在も、フロイトの理論も知らなかったドストエフスキーは、父親の殺害と癲癇の発作を結びつけている見えざる謎を、ひたすら直感にしたがって論理化し、表象化するほかに手立てはなかったのだ。」と、ドストエフスキー文学の深い森の中へと読者を誘ってゆく。
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ドストエフスキーの世界にどっぷり。登場人物を掘り下げる。ドストエフスキーを全部読んだからこそ、楽しめた論だったが、あの横溢したエネルギーの神秘には、迫れなかった気がする。
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