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消去(上) Lettres
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消去(上) Lettres

トーマスベルンハルト(著者), 池田信雄(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房
発売年月日 2004/02/10
JAN 9784622048695

消去(上)

¥2,200

商品レビュー

4.8

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2026/01/25

オーストリアの地主一族である家族を厭い、ローマで暮らすムーラウ。家族の死を知らせる電報が届き、彼は故郷で葬儀に参列する――起きる出来事はそれだけで、物語の主体は改行なく繰り返される故郷への呪詛。重苦しくはなく、不思議に透徹した空気が漂い魅力的。 自己を生んだ世界を否定し消去したい...

オーストリアの地主一族である家族を厭い、ローマで暮らすムーラウ。家族の死を知らせる電報が届き、彼は故郷で葬儀に参列する――起きる出来事はそれだけで、物語の主体は改行なく繰り返される故郷への呪詛。重苦しくはなく、不思議に透徹した空気が漂い魅力的。 自己を生んだ世界を否定し消去したいと願うムーラウの、その前提にある世界の本質的な美しさを愛しむ気持ち。自分を否定し排除した家族を憎む言葉の、その根底に覗く家族に愛され受け入れられたかった子供の寂しさ。消去を求める呪詛は再生への祈りでもあって、だからこそ重苦しさではない何かが残る。

Posted by ブクログ

2015/01/31

あのアゴタ・クリストフが「偉大な作家」と呼びそのユーモアへの賞賛を惜しまないオーストラリアの出身の作家、トーマス・ベルンハルトの代表作。ユーモアと言ってもそれは東欧特有の笑うに笑えない黒いユーモアであり、本作では故郷への嫌悪と家族への怨嗟が強迫観念を具現化したかのように改行も挟ま...

あのアゴタ・クリストフが「偉大な作家」と呼びそのユーモアへの賞賛を惜しまないオーストラリアの出身の作家、トーマス・ベルンハルトの代表作。ユーモアと言ってもそれは東欧特有の笑うに笑えない黒いユーモアであり、本作では故郷への嫌悪と家族への怨嗟が強迫観念を具現化したかのように改行も挟まず繰り返し繰り返し語られる。家族の死を契機に溢れ出る呪詛は己の矮小さの裏返しであると同時に、割り切れぬ不条理に対する足搔きでもある。下へ下へと落ちていく負の重力に抗えぬ身を嘲笑う、これもまた語ることの快楽の一つのあり方。

Posted by ブクログ

2011/05/18

ローマで暮らす主人公のもとに、両親と兄の死を知らせる電報が故郷から届く。 物語が始まるや否や、主人公は、家族を、祖国を、カトリックを、ドイツ的なものを、田舎を、とにもかくにも自分の価値観に合わない全てを、これでもかとひたすらに悪罵し続ける。 家族の死の知らせを受け取っても悲しみ...

ローマで暮らす主人公のもとに、両親と兄の死を知らせる電報が故郷から届く。 物語が始まるや否や、主人公は、家族を、祖国を、カトリックを、ドイツ的なものを、田舎を、とにもかくにも自分の価値観に合わない全てを、これでもかとひたすらに悪罵し続ける。 家族の死の知らせを受け取っても悲しみなんて微塵も湧きあがってこない。ただただ憎しみを吐露し続けるのである。 主人公の気持ちが分かる気もする。 家族に否定され続け、世の中に絶望してもなお生き続けるためには、自分の価値観に合わないものを全て否定し去ることで、自分の存在を正当化するしかない。 これだけのページを悪口が書き連ねてあっても、最後まで嫌な気分にならずに読めるのは、主人公の強気な態度の裏に、自分に対する自信のなさという、誰もが多かれ少なかれ抱いている気持ちを感じ取るからなのかもしれない。 そしてもうひとつのテーマは、「精神的な人間」がぶつかる、周囲の不理解、孤独だろう。

Posted by ブクログ

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