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こうちゃん

須賀敦子(著者), 酒井駒子

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社/
発売年月日 2004/03/30
JAN 9784309016214

こうちゃん

¥550

商品レビュー

4

26件のお客様レビュー

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2022/09/20

本書は、1960年12月、『どんぐりのたわごと』第7号で初出された、須賀敦子さんの文に、酒井駒子さんが画を付けた作品で、四季折々の様々な場所に現れる、「こうちゃん」という、ほんの小さな子どもでも、何か惹き付けられる存在感と、おそらく、こうちゃんを待ち続けている、どこか不安そうな、...

本書は、1960年12月、『どんぐりのたわごと』第7号で初出された、須賀敦子さんの文に、酒井駒子さんが画を付けた作品で、四季折々の様々な場所に現れる、「こうちゃん」という、ほんの小さな子どもでも、何か惹き付けられる存在感と、おそらく、こうちゃんを待ち続けている、どこか不安そうな、「わたし」や「わたしたち」の存在感とを、照らし合わせて、描いているように感じられました。 こうちゃんの居るところは様々で、それらの描写はまるで、これまでわたしたちが知らなかった、素敵な場所を教えてくれるようでもあり、哀しくやり切れない場所に、佇んでいるようでもあり、わたしたちの心を、ポッと明るく灯してくれるようでもあり、彼(彼女)が何かを求めたがっているようでもあって、読んでいく内に、わたしたちが日常を生きていく中で、見えるか見えないか分からないけれど、その存在感を意識することによって、世界の見え方が、ちょっと変わることを教えてくれてるのかなと、感じました。 しかし、終盤に訪れる、あるモノローグによって、また違う思いも浮かんできて、これを読むと、最初に書かれていた、こうちゃんが太い鉄のくさりをひきずって歩いて行く、描写が、別の意味にも感じられてきて、もしかしたら、教えてあげてるのかな、なんて。 ただ、色々書きましたが、私の中では、未だ霧の中を彷徨っている感覚もありまして、何か、不思議なんですよね。単に、楽しいとか、哀しいとか、綺麗だとか、愛おしいとかではない、もっと複雑で繊細で大切なものが、潜んでいるような気もしてきて。 そんな感覚にさせるのも、須賀さんの、見えない部分に訴えかけてくるような、柔らかい文と、酒井駒子さんの、渋めで少し抑えた色合いに、どこか儚さや心細さを感じ、思わず胸が締め付けられるような、繊細で美しい画が、見事に合っているからだと思い(酒井さんの背景に重ねて書かれた、須賀さんの文章も印象深い)、私がこれまで見てきた、酒井さんの画の中では、いちばん好きな画風でしたし、須賀さんの他の作品も、読みたくなりました。

Posted by ブクログ

2019/02/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

須賀敦子さんと酒井駒子さんという,私にとって夢のような組み合わせ。思ったとおり,端正な文章と,愛らしい中にも静けさのある絵がぴったりで,世界に引き込まれてしまった。 こうちゃんは,誰なんだろう。何なんだろう,と考えて,自分の中に残る子供の頃の心なのか,なれなかった私なのか,影(ユング心理学でいうところの)なのか,などと思ってみたけど,もはやそういう追及をするのは野暮だな,と。 22の哲学者の話がとても好きで,言葉や理論で納得するのではないところで感じる,ちくっとする感じ,それを大事にしたいと思いました。 「こうちゃん」を読む直前,須賀敦子さんが,生涯の最後に書こうとして書けなかった小説がある,ということを知り,とても残念に思っていた。でも,「こうちゃん」というエッセイではない物語が,ごく初期に書かれていたことで,なんだか救われたような気がした。

Posted by ブクログ

2018/04/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

詩と絵 う~ん。 詩は好きなのですが、この本はオシャレ感が好みではなかったです。 「こうちゃん」が童心のことなのかはわかりませんが、 やや書いている大人のあざとさを感じました むしろ絵は直球で元気いっぱい系の絵にしたほうが好みです。 また、連載をまとめたものでもないのに、 内容的に1冊が長く、ややしつこい印象でした。

Posted by ブクログ

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