絹靴下殺人事件 晶文社ミステリ

アントニー・バークリー(著者), 富塚由美(訳者)

• 販売会社／発売会社: 晶文社/
• 発売年月日: 2004/02/29
• JAN: 9784794927408

商品レビュー

2022/08/18

迷探偵ロジャー・シェリンガム長編４作目▲ロンドンで消息を絶った娘の行方を探して欲しいという手紙が《クーリア》紙コラムニスト宛てに届く。娘は絹のストッキングで首を吊っており同様の事案が続発、モーズビー主席警部と無差別連続殺人事件として捜査を開始するが▼先夏の事件ではしてやられましたが警部とは和解、信頼関係を作り直します。シリアス展開でユーモア全開ではないもののアマチュア探偵団を指揮、だがタイムリミットを課された時〈世界一お喋りな名探偵〉が取る手は官憲には不可能なもの。前作踏まえるとさすがのでき（1928年）

2016/02/19

ユニークなミステリを描くバークリーの（個人的なイメージ）、正統派ミステリ。
やっぱり他の作品と比べると、地味な印象もあるかな。
毎回、助手を代える探偵も珍しいのでは？
探偵を雇う名探偵というのも面白い。
最後の一行は爽快！『ロジャー・シェリンガムとヴェインの謎』とセットで読むことをオススメします。

2012/08/31

若い女性が絹のストッキングを使って首を吊って怪死する事件が続発する。自殺ではなく殺人と睨んだシェリンガムが捜査に乗り出す。
現在進行形で次々と犠牲になっていく女性を救うため、シェリンガムと犯人の知恵比べ。犯人を追い詰めるところはちょっとアレ？と思わなくもないですが、シェリンガムが犯人特定に至った推理の過程は面白い。
それと、正義感にかられて動くシェリンガムがいつになく熱血で、他の作品で見られるようなおふざけ成分が少なめなのはちょっと物足りないかな。
でもまぁ、各キャラクターは相変わらず私好みの魅力的な顔ぶれで、楽しく読めました。