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熊野詣 三山信仰と文化 講談社学術文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2004/12/10 |
JAN | 9784061596856 |
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熊野詣
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商品レビュー
3.7
6件のお客様レビュー
まだ熊野古道が世界遺産になるずっと前の1967年出版と半世紀以上前に書かれたものとは思えないほど、神仏習合・修験道・そして原始宗教の織りなす、総合文化たる熊野を多面的に味わえる名著。
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本宮の素戔嗚、那智の伊弉冉、新宮の伊奘諾、伊勢天照と紀伊半島に広がる日本の神の信仰と我が国の古代信仰の結節点を見事に書き出している書物。ちょうど本書を読んでいるときに、思いつきから書写山へ伺ったことで、牛若と弁慶の逸話がどう言う意味立てによって成り立っているのかも理解できた◎ 明...
本宮の素戔嗚、那智の伊弉冉、新宮の伊奘諾、伊勢天照と紀伊半島に広がる日本の神の信仰と我が国の古代信仰の結節点を見事に書き出している書物。ちょうど本書を読んでいるときに、思いつきから書写山へ伺ったことで、牛若と弁慶の逸話がどう言う意味立てによって成り立っているのかも理解できた◎ 明治維新、敗戦、経済というイデオロギー戦争の敗者として忘却の彼方へとアイディンティティを見失った我が国の依る瀬となる名著だと僕は思う。
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2013.1記。 世界遺産にもなった熊野古道は、熊野本宮大社をはじめとする社寺を参詣するための道々の総称。 山と鬱蒼とした森によって隔てられた熊野は「隠国(こもりく)」、すなわち「死者の国」の古語を地名の由来とするとも言う。民間信仰、神道のルーツ的なエリアでありながら、平安期...
2013.1記。 世界遺産にもなった熊野古道は、熊野本宮大社をはじめとする社寺を参詣するための道々の総称。 山と鬱蒼とした森によって隔てられた熊野は「隠国(こもりく)」、すなわち「死者の国」の古語を地名の由来とするとも言う。民間信仰、神道のルーツ的なエリアでありながら、平安期の阿弥陀信仰の盛り上がりにより「浄土」のイメージが重ねられ、日本独特の神仏習合の聖地となっていく。時宗の開祖一遍上人が熊野「本宮」を目指す旅路は一遍上人聖絵という絵巻物の傑作に残され、聖人の内面の葛藤と当時の習俗を今に伝える。 1960年代に執筆された本書は、市井の怪奇譚から荘園支配を巡る伊勢神宮と熊野仏教勢力の訴訟まで、歴史学・民俗学的に深く検証しながら、同時に著者自身が古道を踏破し見聞きする風景のエッセイを各所に挟み込み、違和感なく共存させている。 そこを歩けば亡くなったはずの知人とすれ違うとも言われた熊野路の信仰の源流を、著者は深い森、峻嶮な山々、美しい滝など人知の及ばない自然環境にこそ見出す。今は整備された観光地なのかもしれないが、山道の険しさは変わらないはず。主要なルートだけでも一度歩いてみたいものだ。
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