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果てしなき探求(上) 知的自伝 岩波現代文庫 学術117
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2004/02/17 |
| JAN | 9784006001179 |
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果てしなき探求(上)
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オーストリア出身の哲…
オーストリア出身の哲学者K.R.ポパーの自伝.この本は,英米圏では近時最も成功した知的自伝のひとつとして評価されている.ポパーの思想形成の背景や,音楽についての思索などさまざまな話題が語られ,かなり読み応えがある.
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実はかなり長いこと霊魂の存在を信じていました。 信じていたというとちょっと言い過ぎなんですが、霊魂の存在を否定できない、脳という細胞の塊から「意識」というものが生まれてくるイメージが持てなかったのです。 霊魂なんて非科学的だと言われそうです。 然しながら、この「科学的」という言...
実はかなり長いこと霊魂の存在を信じていました。 信じていたというとちょっと言い過ぎなんですが、霊魂の存在を否定できない、脳という細胞の塊から「意識」というものが生まれてくるイメージが持てなかったのです。 霊魂なんて非科学的だと言われそうです。 然しながら、この「科学的」という言葉の軽さ、ちょっとしたうさん臭さ、「非科学的」といっていろんな可能性を乱暴に排除してしまってるんじゃないかという思いもありました。 当時、テレビでMr.マリックのハンドパワーを目の当たりにし、常識では起こり得ないと思われていたことが、起こることもあるんじゃないかと強烈な印象を植え付けられていたこともこのような考えに影響したのかもしれません。 一方、科学界では巷を騒がせた実験結果の科学スキャンダル「常温核融合」問題が発生し、「科学」というものの信用が揺らいでいました。 ですが、このことにも違和感を持っていました。 確かに、科学とは証明された真理によって構成された体系であるならば、この問題は科学に対する信頼そのものを揺るがしかねません。 ただ、数々の人為的な不正が科学の体系のなかに異物を混入させましたが、その後の誠実な大多数の科学者の貢献の結果としてこの体系からは排除されました。 このように個々の理論、実験の確からしさより、それらを取り込み、時には排除して「いま現在最も確からしいと思われる」理論の体系を作り出すという行為自体に科学の真骨頂がある この「果てしなき探求」はカール・ポパーさんの自伝というスタイルをとりつつ、彼の考えをわかりやすく伝えてくれます。 ぐっときたポイントはいくつかあるのですが、ポパーさんが提唱された「反証可能性」という考え方です。 この考え方によれば、科学とは絶対的な真理であることを保証するようなものではなく、いつか反証される可能性がある仮説の集まりであるということです。 言い換えれば、科学的理論というものは、たとえ反証されないとしても、永遠に仮説または推測にとどまるものということ。 先に述べた「科学」に関する思いが明確に整理されて目から鱗が剥がれ落ちた気分です。 蛇足ながら、こういう書き方をすると「ポパーさんがこの本に書いていることはわたしも前々から考えてたことだ」みたいな偉そうな話になりそうですが、これは誤解です。 「霊魂」や「常温核融合」の話を先述のように書くことができたのは、あくまでポパーさんのこの本を読んだからであって、当時はもっとぼんやりとしたものでした。 という訳でこの辺はご容赦頂ければ幸いです。 因みに、いまでは「霊魂」の存在を支持していません。 その後、いろんな本を読んで単なる細胞の塊からでも「意識」といものが立ち上がるという考えに違和感を持たなくなったからです。 また、「霊魂」というのは実験や検証で反証することができない問題という意味でポパーさん的にも「非科学的」と整理されます。 #カールポパー #果てしなき探求 #反証可能性
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https://opac.lib.hiroshima-u.ac.jp/webopac/BB01678279
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