神の肉 テオナナカトル

杉山明(著者)

• 販売会社／発売会社: めるくまーる/
• 発売年月日: 2004/11/20
• JAN: 9784839701192

商品レビュー

2016/05/17

著者杉山明『アジアに落ちる』が読みたかったが、まずこれをチョイス。作家であり、美術家の作者が、家庭崩壊を作った原因であったD.Vの父親が突然の不審死で発見され、その遺体が殴打のような傷を持っていたことから仲が悪かった息子として日本に呼び戻される。そのあっけない死に方は、ついぞ言えなかった、父への言葉と感情を持て余し、生き返すことができないなら、あの世の交信をと、メキシコに向かう。最初から事件ばかりのハチャメチャな旅だったが、心に大きな傷を抱え生きることの辛さを抱える国の違う人々に出会い、みんなで言葉を伝えるシャーマンを探す旅に。メキシコだけに、フリーダ・カーロの人生を見たり、マヤ文明の不思議を知ったり、果ては世界のそれぞれの民族の現世とは違うあの世という概念を論じたりと、それぞれが一番語りあいたかった人物を呼び出すことに。そして、その後。。。

美術に興味のある方、古代遺跡に興味のある方、来世、記憶の旅に興味のある方、楽しい読書の時間が得られます。そして、読み始めていた時は、考えられなかった感動の大波に涙が。

2012/10/19

主人公が理不尽な死を遂げた父に再会するため、ボブ・ディランやビートルズも求めた「神の肉」を食べにメキシコを旅するお話。
覆面のタクシー運転手や気に食わない教授。そしてセクシーな美女などとの出会いを繰る広げる。
もしかしたら、そんな中に家族のあり方が書かれているかもしれません。
っま、嫌いな人には嫌いな感じの文章ですが何か惹かれるものがありました。
俺の気になった事を文中から
「起こったことはすべて正しい。愚かさから学ぶために、思いっきり間違ったほうが良いんだって。そうすれば、あんたを間違わせた力が今度は正しい道に引き戻してくれる」
「未来なんて今の自分が都合のいいように想像するだけだし、過去なんて今の自分が都合のいいように記憶を捏造している

2005/12/02

うう、じわりときた。
これは難しいけれども、映画にしたら、もしかしたらとても面白いことになるだろうけど、
難しいだろうなあ。だってキノコだもんな。ここで映像がCGとか使われちゃったらそれはそれで興ざめなんだけど、とにかくこれは面白いので読んでみましょう。２０１２年に世界は滅ばせない。