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未完成 住宅顕信句集 春陽堂文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 春陽堂書店/ |
発売年月日 | 2003/02/07 |
JAN | 9784394700531 |
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未完成
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若さとはこんなに淋しい春なのか 映画「ずぶぬれて犬ころ」(本田孝義監督作品)を観た足で、岡山県立図書館を訪れ、この本を借りた。2003年発行。顕信の一周忌に間に合わせて刊行された88年の句集「未完成」の文庫版である。顕信は、私が岡山市に住んでいた頃、岡山市民病院で闘病し1987...
若さとはこんなに淋しい春なのか 映画「ずぶぬれて犬ころ」(本田孝義監督作品)を観た足で、岡山県立図書館を訪れ、この本を借りた。2003年発行。顕信の一周忌に間に合わせて刊行された88年の句集「未完成」の文庫版である。顕信は、私が岡山市に住んでいた頃、岡山市民病院で闘病し1987年にたった25歳で死去している。岡山リビング新聞という、新聞に挟み込む広告新聞で1度大きく取り上げられてはいるのだが、死後しばらくして有名になるまで一切知らなかった。その死を知らぬ間に、私は彼が全集を2冊ボロボロになるまで読み込んで、遂に彼の行くこと叶わなかった小豆島の尾崎放哉終焉の地を旅している。そこで、私は初めて自由律俳句を本格的に読んだ。 咳をしてもひとり 放哉の句だ。自由律俳句は引き算である。と、私は思う。定型俳句が、17文字の中に広大な世界を入れ込む試みなのに対して、その対極な所に顕信の句はある。 夜の窓にふとうつる顔がある 洗面器の中のゆがんだ顔をすくいあげる 影もそまつな食事をしている 長い闘病生活の中の、切り取られた感情。日本語の、現代語の、磨きに磨きあげた可能性。 香山リカさんが「顕信の句は、実は現代的で都会的」と言い、解説の池畑秀一氏も同意しているが、実は私も同意する。 気の抜けたサイダーが僕の人生 映画「ずぶぬれて犬ころ」では、いじめに遭っている中学生が最初に選ぶ顕信の句である。放哉のように破滅的でもなく、家族の愛に包まれ、それでも白血病と闘い亡くなった顕信の、その心像風景は30年経てもなお、切々と若者に届くだろう。あと30年生きて我々の前に立っていれば、きっと未完成などではなく新たな地平を見せているかもしれない。などとも思う。 夜が淋しくて誰かが笑いはじめた
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「気の抜けたサイダーが僕の人生」夭折の俳人、住宅顕信。22歳で得度、浄土真宗の僧侶に。その年に結婚、まもなく、骨髄性白血病を発症。妻とは離縁させられ、残された乳飲み子を病室で育てる。壮絶な闘病生活のなかでつくられた自由律俳句。「点滴と白い月とがぶらさがっている夜」「念仏の口が愚痴...
「気の抜けたサイダーが僕の人生」夭折の俳人、住宅顕信。22歳で得度、浄土真宗の僧侶に。その年に結婚、まもなく、骨髄性白血病を発症。妻とは離縁させられ、残された乳飲み子を病室で育てる。壮絶な闘病生活のなかでつくられた自由律俳句。「点滴と白い月とがぶらさがっている夜」「念仏の口が愚痴ゆうていた」「抱きあげてやれない子の高さに坐る」「若さとはこんなに淋しい春なのか」25歳、死去。彼の人生を切り離しては彼の作品は味わえない。
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※このレビューにはネタバレを含みます
附属図書館にて、単行本2版を。 第2回ラウンドテーブル 第2ラウンド紹介本。 25歳までの生涯でこれらの句を。感嘆。 ゆっくり一つ一つ読み上げ、過ぎてゆく時と弱る身体を思う。 月と雲が印象的だった。「雲が顔になる」の表現はまた考えたい。 文庫版を買いに行く。
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