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仔羊の巣 ひきこもり探偵シリーズ 創元クライム・クラブ
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京創元社/ |
| 発売年月日 | 2003/05/15 |
| JAN | 9784488012915 |
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仔羊の巣
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仔羊の巣
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商品レビュー
3.7
63件のお客様レビュー
僕こと坂木司がワトソン役、ひきこもりをしていて、料理が得意な鳥井真一が 探偵を務めるシリーズの「青空の卵」に続く第2作目。 僕は、本書冒頭で、外資系の保険会社に勤務している。鳥井真一の引きこもりは 相変わらずだが、前作で知り合った人達を訪問したり、されたりの日々が、 変化といえば...
僕こと坂木司がワトソン役、ひきこもりをしていて、料理が得意な鳥井真一が 探偵を務めるシリーズの「青空の卵」に続く第2作目。 僕は、本書冒頭で、外資系の保険会社に勤務している。鳥井真一の引きこもりは 相変わらずだが、前作で知り合った人達を訪問したり、されたりの日々が、 変化といえば変化。 最初このシリーズを目にした時、表紙の印象や、「青空」と「卵」、 「仔羊」と「巣」という、普通結びつかないものどうしを組み合わ せた タイトルから、ファンタジーの意味合いが強いのかと思った。 確かに、いい人ばかりが登場するこの物語世界は、一種のファンタジー なのかもしれない。 各話のタイトルも、「不思議の国のアリス」「銀河鉄道の夜」 「サンタクロース」から採られている。 著者には、「引きこもり」が「殻を冠っている」ように見えるのか。では、 ある意志を持って事件を持ち込む司は、さしずめ巣にいろいろ持ち込む 母鳥という役どころか。 さて、解説で、はやみねかおるさんが「鳥井のぶっきらぼうな口調が気になる」と 書いている。しかし私は逆に、この言葉遣いの方が普通ではないかと思う。 なぜかと言うと、私もよく 「あんたは、たまにしゃべると、ぶっきらぼうだから、怒ってるみたいに聞こえる。 気をつけなさい。」 と言われるから。引きこもった経験もなく、会社勤めも長いが、 あまり人と積極的にしゃべる方ではない。そして、会話というのは、 いくらTVや本で読んでいても、やはり実際に話す経験を積まないと「これでいい」 という感覚が、なかなかつかめない。言ってしまった後で、 「ああ、こういう風に言えば良かったのだ。」 と思う事がしょっちゅうだ。 大人になると、なかなか周囲も 注意しなくなるので、自分が気をつけなければ ならないが、それでもたまに相手の顔を見て 「あ、失敗した。」 と思う事が、今でもある。だからあまり人と接した事のない鳥井が、 丁寧な口調で話しかける設定の方が、かえって不自然に思える。 さて、本編は 僕の同僚、吉成から同期の佐久間恭子の様子が最近おかしい、と相談された 「野生のチェシャ・キャット」 週に一回、浅草に通うことになった2人が、地下鉄の駅で駅員から謎の少年について 相談を受ける 「銀河鉄道を待ちながら」 司が街で見知らぬ女の子から襲撃される事件と、 前作で知り合った少年と父親との確執が絡む 「カキの中のサンタクロース」 が収録されている。全てに共通するのは、引きこもりにも関係のある、 ディスコミュニケーション(コミュニケーションの反対)である。 いずれも、加害者達は、一声かければ解決したかも しれない問題なのに、それをせず、いきなり行動に出る。最初のディスコミュニ ケーションによる結果こそ、 「なぁんだ、そうだったのか。」と笑って済ませられるが、段々実害が出てくる。 「犯罪者達が、何を考えているのかわからない」という声かまびすしい、 まさに現在そのものの状況が、この物語にもある。 だからどんなにいい人が出てこようと、本書は決して、ファンタジーではない。 鳥井の負った傷が、なまなかでない事から、簡単ではない事は想像できる。しかし、 タイトルの移行から、彼の引きこもりが終わる日も、そう遠くはないように見える。 しかし、そうなった時は、この物語での鳥井の「現場に行き詳しく事情聴取をしなくても、 観察で物事を推理する」手法-いわゆる安楽椅子探偵のバリエーション-の特殊性が 消える事を意味する。 おそらくそうなった時、このシリーズは完結する。 けれど、その事が、 鳥井の幸せと、著者が新たな物語に取り組む事に繋がるのであれば、 読者はやはり、シリーズが終わる事への一抹の寂しさを感じながらも、 笑って送りだすべきなのだろう。 どんなエンディングにせよ、彼等が幸せならば、それで私は満足だ。 創元クライム・クラブシリーズ。
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ひきこもり探偵シリーズ第二弾。前作に引き続き、栄三郎さんや巣田さんが出てきてうれしい。坂木・鳥井コンビは相変わらずで、変わってきているのだろうけど、巣立つのはまだまだの様子。 坂木くんが進路を決める時に一昔前に生まれていたら楽だったのではと考えるところ、私も受け身人間なのでとても...
ひきこもり探偵シリーズ第二弾。前作に引き続き、栄三郎さんや巣田さんが出てきてうれしい。坂木・鳥井コンビは相変わらずで、変わってきているのだろうけど、巣立つのはまだまだの様子。 坂木くんが進路を決める時に一昔前に生まれていたら楽だったのではと考えるところ、私も受け身人間なのでとても共感した。今は自由が大切だと謳われているけれど、仕事も結婚相手でさえ決められていた時代が楽で良いなと思う人間もいる。人によっては自由=楽ではなくて、どこに進めば良いかわからなくて途方に暮れるよね。 2人の周囲の人も増えてきて、卵から巣へ、そして次はどうなるのか、続きが楽しみ。
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2003年刊。筆者自身が登場人物の名前で出て来る、トリイとの関わりの連作。これが一作目では無いが、ここから読み始めても、それなりには楽しめる。無論、登場人物の詳細や経緯は分からないが。 「文学作品」を望む人には勧めない。イジメに関連した精神の傷が描かれたものが苦手な人にも余り勧め...
2003年刊。筆者自身が登場人物の名前で出て来る、トリイとの関わりの連作。これが一作目では無いが、ここから読み始めても、それなりには楽しめる。無論、登場人物の詳細や経緯は分からないが。 「文学作品」を望む人には勧めない。イジメに関連した精神の傷が描かれたものが苦手な人にも余り勧めない。文章が口語に近くこなれて、リズムも良い。心象表現をやたら抽象化して訳が分からなくなるような事も無い。良い意味で普通に読み易くて心地良い。主人公が過剰に善人とか、完璧だったりもしない。小説としての設定が現実から乖離しすぎない感じがする。 まぁ、軽いミステリー仕立てなので、文句を付けたいと思えばキリが無いとは思うけど。 登場人物の中に根っからの悪人は出て来ない。その点は非現実的だが、安心して読めるとも言える。
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