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第二阿房列車 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2003/10/29 |
JAN | 9784101356341 |
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第二阿房列車
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第二阿房列車
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商品レビュー
4.1
30件のお客様レビュー
用事は無いけど、旅に…
用事は無いけど、旅に出る。あくせくした現代だからこそ読んで欲しい、紀行文学の傑作です。
文庫OFF
多分「古典」と呼んで差支えないと思う。紀行、または小説という感の、内田百閒の旅である。なかなかに愉しく読了に至った一冊だった。 「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」と始まったのが「阿房列車」のシリーズである。思い立って列車に乗って出掛けてみるという、...
多分「古典」と呼んで差支えないと思う。紀行、または小説という感の、内田百閒の旅である。なかなかに愉しく読了に至った一冊だった。 「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」と始まったのが「阿房列車」のシリーズである。思い立って列車に乗って出掛けてみるという、紀行であって小説風な作品である。『第一阿房列車』として纏まったシリーズの後、「用事がないけれど…」と旅立つシリーズが再開し、この『第二阿房列車』のタネとなっている旅に出発したようだ。 本作中、前作の旅で訪れた場所を再訪している例が在る。そういう中で「一昨年」というような表現が見受けられる。『第一阿房列車』は1950(昭和25)年頃の旅に関して綴ったモノが翌年、翌々年に発表され、纏められて本になった。その少し後で1952(昭和27)年頃か1953(昭和28)年頃にこの『第二阿房列車』のタネとなっている旅に出ていると見受けられる。 本作は「続いている“好評シリーズ”」という雰囲気も少し色濃い。過去作で登場した場所に、事前連絡をした上で訪ねているという様子も伺える内容が在る。が、「少し知られた作家が、“思い付き”で若い友人を伴って出掛けている」という様子ではある。本当に、列車で移動し、辿り着いた場所で細かい予定を如何こうするのでもなく、知人や友人、出会って紹介された人達と宿等で歓談するという感じで、淡々とした独特な雰囲気が綴られている。 前作の『第一阿房列車』では、大戦末期の時期を挟む「鉄道の受難の時代」から「旧に復しつつある」という時代の空気感が感じられる内容が在った。対して今作は「旧に復すると同時に、新しいモノが登場」というように、急速に移ろう時代の中での旅という感じが強い。更に、偶々出掛けた時季の故なのであろうが、雪や大雨という中での経験という要素も加わる。 「旧に復すると同時に、新しいモノが登場」ということでは、京都・博多間に新たに登場した「特別急行」に乗車してみるというような挿話が在る。夜行列車で京都に乗込んでから乗車するということになる。 時季の故の経験では、雪に縁が薄いと見受けられる作者が、積雪期の雪国を訪ねる様子が何となく好かったが、驚いたのは大雨の話しである。本書の最後に収められている旅では、列車に乗っていれば雨に濡れるのでもないのだからと出発したものの、訪ねた先では大雨で、何か雨に追われるように動いていて、結局訪ねていた先では水害が発生している。水害で動けなくなる直前に、逃れるように動いて東京へ引揚げているということにもなっている。 本作が綴られた時代、縦横に張り巡らされた鉄道網が、列車の速度は然程ではないものの、随分と充実していた様子だ。そういう中で、相方の「ヒマラヤ山系」または「山系君」を従えて、正しく気儘に動き回っている様、そういう中で沸き起こる想いが活き活きと綴られる本作は、時空を超えて愉しいという感じだ。
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百閒先生、第二弾です。 表紙の写真がナイス! 熊本旅行の途中だと思うんだけど 駅の水道で身繕いしてるのだ。 今回も新潟やら奥羽やら、はたまた九州やら 相変わらず何の目的もないままに旅に出ております。 おもしろかったのは 山陽本線に「かもめ」という列車ができて 先生と山系クンは...
百閒先生、第二弾です。 表紙の写真がナイス! 熊本旅行の途中だと思うんだけど 駅の水道で身繕いしてるのだ。 今回も新潟やら奥羽やら、はたまた九州やら 相変わらず何の目的もないままに旅に出ております。 おもしろかったのは 山陽本線に「かもめ」という列車ができて 先生と山系クンはその初運転に招待されて乗るわけですが 「鉄道唱歌に出てくる神戸駅に止まらないなんて!」 みたいなことを書いてます。 そうか〜、今は三ノ宮の方がメインの駅だけど 昔は神戸の方が有名だったんだなぁ。 (1953年の話。先生64歳か…)
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