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宮沢賢治を創った男たち
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 青弓社/ |
発売年月日 | 2003/12/17 |
JAN | 9784787291691 |
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宮沢賢治を創った男たち
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初めて宮沢賢治を読んだ時の不思議な奇妙な感覚を、今でも覚えています。それは、デジャブ=既視感、という感じに近いものでした。 不遜にも、あれっ、これは私が書いたものなのではないのかしら、と思ったのでした。 未熟な身空で、わたし詩人になる、と野望を抱いていた、その頃の私が見つけた...
初めて宮沢賢治を読んだ時の不思議な奇妙な感覚を、今でも覚えています。それは、デジャブ=既視感、という感じに近いものでした。 不遜にも、あれっ、これは私が書いたものなのではないのかしら、と思ったのでした。 未熟な身空で、わたし詩人になる、と野望を抱いていた、その頃の私が見つけた究極の詩作方法というのが、異文化交流(?)というかコラージュというか、つまり、 たとえば、 僕の心はシムシムと光って膨張するナトリュームだ 【わっ、変なの。いま何の準備も脈絡もなく、突然思いつきました】 ともかく何でもいいのですが、こんな風に文学的表現の中に化学用語や、誰も使ったことがない擬態語・擬音を混ぜ合わせて、それらしくでっち上げるものでした。 否、それはそれは真剣に、毎日図書館中の本を片っ端から開けては未知の専門用語を書き留め、その意味することからどうメタファー=暗喩・隠喩させるか【今思えば、その頃そんな方法とは自覚しないで、自分で勝手に、こじ付けて編み出していた訳ですが】 そして、サピサピ、とか、ハーヤシキナサ、とか、それらしく出鱈目な言葉を、夜ごと錬金術師か黒魔術師のように妖しげに作り出してもいたのでした。 そうなのです、初めて読む宮沢賢治の詩は、鉱物や天文学の用語が散りばめられていて、あたかも、まるで私が作った詩と見間違うものでビックリしたのです。 あー、私と同じ方法を思いついた人がかつていたんだ、なーんだ宮沢賢治ってたいしたことないんだ、と思ったものでした。 教室で騒いでいたら先生が【かなりの宮沢賢治命という方でしたが】生きている間ほとんど読者がいなかった彼を世界に知らしめたのは草野心平で,その後あっという間に世界中にその素晴らしさが広まり認められたんだ、と熱烈講釈して下さいました。 たぶん、その好きだった先生の影響ですね、その後、宮沢賢治はすばらしいんだ、と呪文のように唱えて、何冊もの宮沢賢治本を手にすることになりました。 そして、やがて、尊敬する大好きな詩人・フランス文学者の天沢退二郎の手になる、1973年から刊行された推敲異文の研究・編集による筑摩書房版『校本・宮澤賢治全集』に出会いました。もちろん今までの本はすべて廃棄処分。 それは極端ではなく、いま出ている宮沢賢治の本で、天沢退二郎の名前が付いていないものは、すべてあまり根拠もなく適当に活字化されたもので、宮沢賢治本人が意図していない可能性が高い、ということです。 つまり宮沢賢治は、極度に推敲を重ねる人で、同じ個所に何種類もの別の原稿が存在したりする、だから一つの場面で決定稿がない、という、粘り強い職人肌の、又は、優柔不断のはっきりしない人(はたして、どっちでしょうか?)だったということです。 この3月に、やはり筑摩書房から新校本・宮澤賢治全集が全19冊で完結するので、142,939円と少し値が張るけれど買い換えようかと思っていた矢先の、この本との遭遇。 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ 第1章 「グスコーブドリの伝記」と言語政策 第2章 「どんぐりと山猫」と大正期の教育ー隠された教育ドラマを拓く 第3章 Making of風の又三郎ー文部省の戦略と映画教育 第4章 飛行と帝国主義ーもう一つの又三郎 第5章 盛岡発・偉人のプロデュースー宮澤賢治を創った男たち 第6章 創られた賢治伝 △ △ △ △ △ △ △ 正直言って、にわかには承服しがたい内容と思いたい反面、今までどこかでフツフツと静かに人知れず渦巻いていた、疑問というか懐疑というか、何かすっきりしないものがあることは薄々感じていましたが、はたして刊行5年を経て評価の大転換が沸き起こった、という話も聞きませんから、強権的に静かに葬りさられたのか抹殺されたのかしら。
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