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戦中派闇市日記 昭和22年・昭和23年
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戦中派闇市日記 昭和22年・昭和23年

山田風太郎(著者)

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戦中派闇市日記 昭和22年・昭和23年

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館/
発売年月日 2003/05/28
JAN 9784093874403

戦中派闇市日記

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2022/02/18

昭和22年~23年(1947~48)の風太郎日記。 1月元日から12月の大晦日まで一日も欠かさない2年間の記述。 ​26歳の青年が東京新宿の医学校に通い、医学書をたくさん読み、小遣い稼ぎに探偵小説を書き、文学書を山のように読み、映画や演劇も頻繫に行く。しかも戦後の配給制度時代、...

昭和22年~23年(1947~48)の風太郎日記。 1月元日から12月の大晦日まで一日も欠かさない2年間の記述。 ​26歳の青年が東京新宿の医学校に通い、医学書をたくさん読み、小遣い稼ぎに探偵小説を書き、文学書を山のように読み、映画や演劇も頻繫に行く。しかも戦後の配給制度時代、親族からの仕送りも滞るような状態、闇市で日用品を補いながらの生活なのだ。 例えば始まりの昭和22年1月のところ ***** 一日(水)曇 餅も酒もなき正月。阿部氏、石岡の松葉に手紙出す。午後渋谷東横デパート四階にムーラン・ルージュ見にゆく、くだらなし。 (中略) 五日(日)晴 安西より手紙来る。シオカラ十八円、サツマ揚二十円求む。 (中略) 二十一日(火)晴 大いに寒し。風強し。木々高太郎『文学少女』『永遠の女囚』読。 ***** 買った食べ物の値段を書き記したのがやたら多いのも、食糧不足のなか若者のひもじさがよく出ている。​わたしたちが戦後の古い映像で見る汽車の混みようも、風太郎が故郷八鹿関宮(兵庫県)に帰る汽車旅の活写が圧巻で、網棚に登ったまま一昼夜、目的地に行く苦労など、聞きにしまさるものすごさ。 戦後の混迷深き世間を哲学的に思索する青年山田風太郎が居る、そして、アルバイトの小説書きだったのが、新人探偵作家コンクールで一等賞を取り、執筆依頼がどんどん増え、出版社、編集者たちと知り合い、有名作家(江戸川乱歩 横溝正史など)と交じわっていくのが読み取れる。 次々と小説の構想を練り執筆、出版社に掲載され、かなりな稿料貰うも、高い医学書を買い勉強に励み、世話になっている知人宅へもお金を渡し、無いないづくしの生活道具(本棚など)を買ったりするところは、真剣に生きている様子に泣けてきます。 そうして山田風太郎、まだ医者になるか作家になるかわからないまま、2年間の日記は終わります。 この頃のわたしは小学校に上がったばかり、なーんにもわからなかった、知らなかった。こうしてまめに一日一日の記述されているのを読むと、時代風景はこんなだったのだ、見ていて見えなかったものが、手に取るように見えて来て、記憶がよみがえり感動しました。 タダの日記なのに、只者ではない風太郎の日記なのだった。

Posted by ブクログ

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