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悪の読書術 講談社現代新書1684
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2003/10/20 |
JAN | 9784061496842 |
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悪の読書術
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商品レビュー
3.2
38件のお客様レビュー
現代作家を中心に、著者が吟味して批判する。本書の終わりにあるように、本を選んで読む、という一連の流れは、自分がありたい姿、また、人からどのように見られたいのか、ということに関わる。つまり、自己の形成、規矩を確立する、それくらい強固なものにするために、何が大事なのかを、考え抜い...
現代作家を中心に、著者が吟味して批判する。本書の終わりにあるように、本を選んで読む、という一連の流れは、自分がありたい姿、また、人からどのように見られたいのか、ということに関わる。つまり、自己の形成、規矩を確立する、それくらい強固なものにするために、何が大事なのかを、考え抜いていかねばならない。
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読書の世界は奥深い。人におすすめを聞かれた時に、自分の趣味や嗜好や人間性が見透かされてしまいそうで怖い。本を読むのに目的を持たせるなら、単純に小説の世界に自分を置いて疑似体験することで、そのスリルや感動を味わいたいということ以外に、自分の知らない世界中の知に触れて知識を増やしたい...
読書の世界は奥深い。人におすすめを聞かれた時に、自分の趣味や嗜好や人間性が見透かされてしまいそうで怖い。本を読むのに目的を持たせるなら、単純に小説の世界に自分を置いて疑似体験することで、そのスリルや感動を味わいたいということ以外に、自分の知らない世界中の知に触れて知識を増やしたいなど様々だと思う。知識を増やすこと自体で自身の満足に繋げたり、ビジネスシーンや飲み会など人と話す際に知識人として見られる事で、これもまた自分の満足感に繋げる事だと感じる。小説、歴史、新書、参考書、絵本、漫画などありとあらゆる書籍があるが、どんな本であっても「読む前の自分」「読んだ後の自分」は明らかに違う自分になれる。私は新書ばかりを読んで、誰と話しても話ができる事、そこに喜びを感じているタイプだ。 本書は文芸評論家かつ大学の文学部教授を兼ねる筆者が、世の中に大量に存在する文学を遠慮もなく評価していくものだ。書いた作品だけでなく、書いた本人を評価していくので、それなりに本人への配慮はあるだろうが、初めて筆者の書いた作品に触れる方は、余りの正直な意見に少し引き気味になるかもしれない。実はそこが一番筆者の作品の面白いところでもあるのだが。 また読む本によっては、その人がどの様な嗜好を持っているかは凡そ見抜くことができ、確かに電車の中で隣の女子高生が読んでいる本などは気になってしまう。 本書は多くの作家と作品を紹介しており、本書後半に記載される通り、読書のためのガイドの位置付けにもなる。ただし筆者の言う通り、捻くれた感じが文章からこれでもか、と言うぐらい伝わってくるので、最終的に誰のどの作品を読むかは、やはり本人次第という事になる。 因みに私も若い頃から、村上春樹や宮部みゆき、浅田次郎などを片っ端から読んでいたが、根が素直だったからか、深く読んでいなかったのか(後者に違いない)、どれを読んでも小説の中の登場人物の様にスリルやワクワクを味わうことが出来た。夏目や太宰も現代に無い異世界に飛び込んだかの様な気分に浸っていたのを思い出す。 まあ、所詮は読書の世界。自分の身近に感じられるものもあれば、遠い世界もあるが、結局は筆者の書いた文字を追う疑似体験でしか無い。疲れたら絵や写真の多い雑誌を読めば良いし、悩んだら新書を、そして時間があって暫く異世界に身を置ける時は小説と、シーンに応じた読み方、力の掛け方があるばずだ。 その様なライト層にハマるかどうかは読んでみないとわからない。ただ一つ間違いなさそうなのは、これまでに読んできた本を、本書を読んだ後にもう一度読む事で前回とは違った読み方ができる様になれそうである。何にも考えずに流し読みをしていた可哀想な本たち(勿論その作者も)をこれまでに無かった視点で読み直す事で、本当の価値に触れられるような気がしてならない。本書を読んだ後、寧ろ本書の狙いはそこにあるのではと勝手に思う自分がいる。
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ファッションとしての読書術。読書=内面性と捉えれば、読書に身体性を近づけて考えることもあまり不思議ではないかもしれない。
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