だからあなたは今でもひとり 悲しい別れ、離婚、失恋のあとでもういちど愛を手にいれたいあなたへ 小学館文庫

ジョングレイ(著者), 前沢敬子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 小学館/
• 発売年月日: 2004/01/01
• JAN: 9784094038842

商品レビュー

2020/10/05

心の痛みを計れる「心痛計」があるとする。
全人格と努力を注いだにも関わらず拒絶されたとき、
関係は修復できないダメージを受け、心痛は最大値の100を指す。

別れた相手について不快に思うことがあっても、本来、心痛は5を指す程度だろう。
しかし、心の傷が癒える前は要注意だ。
過去の心痛100が思い出し加算されて、心痛は最大値を超える105を指す。
こんな気持ちを繰り返していたら、辛いばかりで心はちっとも癒されない。

これほどあなたを傷つけるのは、現在の相手の振る舞いではない。
この心痛加算を引き起こすのは、相手との過去に対する「怒り」「恨み」である。
あなたの癒されていない心が心痛をより強く感じてしまうのだ。

心と身体が
「一人でいるのはたまらない。誰かに愛され支えられたい。」
「とてもつらくてたまらない。ひどくむなしい気がする。」
と感じるとき

頭で
「現実を受け入れて、ほしいものは自分で手に入れなきゃ。他人に頼るから弱気になってしまう。」
「とにかく歯を食いしばって前進するんだ。世界が終わったわけではない。」
などと考えても、ちぐはぐで上手くいかない。

心痛計が5を指すところまで心が癒される必要がある。
そのためには、相手も、自分も許せるようになる必要性がある。

他人の愛や支えなしに苦しみを癒すには、自分を愛し、
自分で自分を支えなければならないが、これは難しいことではない。

苦しんでいる人を見れば、自然に支えてあげたい気持ちになるだろう。
それが自分だと思えばいいのだ。
John Gray, Ph.D.（ジョン・グレイ心理学博士）は
『フィーリング・ベター・エクササイズ』として手紙を書くことの効果をあげている。

具体的には、次の3つの手紙を書くことで癒される。
(1)自分の感情や、希望などを書き込む。
(2)次に、自分でその内容に理解を示す返事を書く。
(3)最後に許しや、理解や、感情や、信頼の気持ちをあらわす手紙を書く。

例えば、以下のように書いてみることで癒しの効果があるという。

(1)
〇〇〇〇へ
わたしは傷つき、裏切られたと感じている。
わたしなりに精一杯の努力をしてきたけれど、あなたにそれが拒絶され、
そのうえ、あなたがわたしではない他の人をより大事にしたいと感じていることに腹がたつ。
あなたを愛し、あなたに愛され、一緒に幸せでいたかったのに、そうでないことがひどく悲しい。
そんな風に期待していたわたしが愚かだったんだろうか。
どうしてこうなってしまったのか分からないし、どうしてよいかわからず不安だ。
もう、ふたりだけでいられないのに、そうれができていた時を思うと切ない。
あなたのことが忘れられればいいのにと思う。
聞いてくれてありがとう。感謝してる。
◇◇◇◇より

(2)
◇◇◇◇へ
あなたの気持ちを教えてくれてありがとう。
あなたをとても傷つけてしまったことをわかっています。本当にごめんなさい。
でも、以前のようにあなたを愛していないし、私たちの関係は変わってしまったのです。
あなたの愛を受け入れなかったことを許してください。
このことを分かってもらえればと思います。
あなたのことを愛しているけれど、それでもピッタリの人ではないのです。
あなたの気持ちとサポートに支えられてきたことに感謝しています。
ふたりで過ごした日々はいつまでも大切な思い出です。
あなたは愛されて当然の人です。
あなたには幸せになってほしい、もう一度愛を見つけて欲しいと願っています。
〇〇〇〇より

(3)
〇〇〇〇へ
わたしとの過ごした日々を大切に思ってくれてうれしい。
あなたなりにわたしを愛してくれてありがとう。
でも、もう、今までのような関係に戻ることはないと分かっている。
あなたには、あなたらしい人生をあゆむ自由があると分かっている。
今は、わたしを一番愛しているのではないことを受け止めよう。
わたしに最後のチャンスをくれなかったこと、そして拒絶したことを許すことにする。
一緒にいて幸せな日々をくれたことに感謝してる。
苦しみが癒えるまで時間がかかりそうだけれど、これを乗り越えられると信じてる。
新しいスタートを切って、また人を愛せるようになり、幸せになれると信じてる。
わたしの幸せを願ってくれてありがとう。
◇◇◇◇より

自分に優しくすることが癒しになる。

2015/01/30

ジョングレイの中でこれが一番泣ける。
泣くために読むものかは別にして。
失恋の予感と決意とともに読みました。

2013/10/27

健康な悲嘆。

怒り…起きてほしくない何が起きたか
寂しさ…何が起きてほしかったのに、起きなかったのか
恐れ…起きてほしくないのに、何が起こりそうか
悲しみ…起きてほしいのに、何が起きそうにないか

「あなたが…」ではなく「私が…と感じる」

喜び、許し、感謝、やすらぎ

過去の記憶

つらくても愛して悲嘆にくれることで、気持ちが楽になってきた

１．出会い
きっかけ、場所、初めて特別な感情を持ったのはいつか、言いたかったのに言えなかったことは
２．最初のデート
ふたりで何をしたか、最初に触れた感触は
３．情熱的な瞬間
電車を降りたとき、空港で
４．支えを感じ取る
事故のとき
５．ふだんの生活
買い物、料理、旅行、逆上がり
６．幸運を分かち合う
相手が幸せだったので、自分も幸せになったとき
７．愛の力
寂しかったり、失望したりしたとき、相手の愛と支えのおかげで、苦しみに耐えられたこと
８．不安なとき
不安だったとき、相手に信じてもらったときのこと
９．許すことのマジック
相手が自分の過ちを許してくれたとき
10．理解される
本当に理解されたと感じたとき
11．必要とされる
本当に必要とされていると感じたときのこと
12．愛の贈り物
どんな影響を受けたか。人生がどれくらい明るくなったか、どれほど必要な力を与えてくれたか