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龍の棲む日本 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2003/03/24 |
JAN | 9784004308317 |
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龍の棲む日本
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
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行基図では日本を龍が取り囲む。 日本の国土は独孤(要石)で繋とめられており、龍は日本を取り巻いて守護している。 要石は地震を起こす龍を押さえており、龍も大鯰でもある。
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日本を囲む巨大な龍(大蛇、大魚)を描いた行基図「金沢文庫本<日本図>」の読解を通して、中世日本の<国土>観を考察した書。同地図や関連する行基図の丹念な解読、同時代の<国土>や龍にまつまる言説の集成から、日本を囲む龍が何を意味しているのかを解明する。 本書で紹介されている「金沢文庫本<日本図>」などの行基図では、日本の国土を取り巻く巨大な龍が描かれているが、本書はこうした龍を通じて当時の<国土>観を論じたものである。独鈷型としてイメージされた日本の形や、行基図に描かれた諸外国の記述、そして龍にまつわる数々の伝説(神の化身としての龍、龍の上に立つ聖地、龍の住まう龍穴など)を経て、著者は中世日本が「龍の棲む国土」としてイメージされていたことを主張する。そして国土を囲繞する龍は国を護る神の化身であり、これの頭を押さえつける鹿島神宮の要石は日本の国軸の一つであったとする。この龍は大蛇や大魚(鯰)としてもイメージされ、近世においては中世的<国土>観の衰退と共に大鯰へと収斂していくことになったと著者は述べているが、個人的にはその変容が何故・どのように起こったのかより詳細な説明が欲しかった。 本書で紹介される様々な伝説や解説は目で追っていくだけでも面白いものが揃っており、中世の宗教的世界観を知ることが出来る。個人的に特に興味深かったのは各地の龍穴伝承や日本各地を地下で結ぶ穴道の伝説で、中世の異界観に大いに魅かれた。
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「精霊の王」の中だったと思うのですが、伊豆の温泉は龍の目や耳から出てくるもので、頭は十国峠、尾は箱根にある龍がいるのだ、という記述があり、何となく気になっていたのでこの本が目にとまりました。 アンコール復刊とありますから、しばらく入手困難だったのでしょう。岩波って出すとすぐ絶版...
「精霊の王」の中だったと思うのですが、伊豆の温泉は龍の目や耳から出てくるもので、頭は十国峠、尾は箱根にある龍がいるのだ、という記述があり、何となく気になっていたのでこの本が目にとまりました。 アンコール復刊とありますから、しばらく入手困難だったのでしょう。岩波って出すとすぐ絶版になってあとでまた復刊したりするのですね。そのほうが何か財政的に良いのでしょうか。本屋に出した本は引き取らないのだから、在庫調整とも思えないし、古本屋さんと結託しているのかな(岩波の本は高い)。 さて、これは昔昔の人(おもに中世)は「国土」をどう認識していたのか、ある行基式日本図とは何か、そこに書かれているものは何でなぜそういう構成になっているのかを、古地図や古文書を通して探る話です。要石とは何か、洞窟や湖を結ぶ地底の道、など登場。 十分にエキサイティングな内容だし、なるほどなるほど、と楽しいのですが、本当は新書三冊分くらいの内容を一冊にまとめている感じ。若干窮屈。後半の「竜」の部分に絞ってもっとふくらました話にしてほしかったです、素人としては。たぶんこれがこの人の学者としてのスタイルなのでしょう。 復刊したというのも納得でした。
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