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秘密のファイル(下) CIAの対日工作 新潮文庫
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秘密のファイル(下) CIAの対日工作 新潮文庫

春名幹男(著者)

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秘密のファイル(下) CIAの対日工作 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2003/09/01
JAN 9784101148229

秘密のファイル(下)

¥825

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2023/06/17

 本書の内容は、「CIAの対日工作」以外も、山本五十六死亡や日本軍暗号解読など、いろいろなことが書かれていて著述もしっかりしている。過去に論争になっていたことや、定説を覆すことを著者は特に書いているから、大部ではあるが、興味がある部分だけでも読むことをお薦めしたい。  以下、字下...

 本書の内容は、「CIAの対日工作」以外も、山本五十六死亡や日本軍暗号解読など、いろいろなことが書かれていて著述もしっかりしている。過去に論争になっていたことや、定説を覆すことを著者は特に書いているから、大部ではあるが、興味がある部分だけでも読むことをお薦めしたい。  以下、字下げで引用部を示します。  評者が興味深く思ったのは岸信介評。   (1953年)9月18日付の(米陸軍情報部)ファイルも、   「彼はよく笑い、親しみがあり、マナーも魅力的で、非常に『西洋的』。たばこを吸い、スコッチウイスキーを飲む。…(中略)…東条の辞任要求を拒否して以来、彼の勇気に疑問を挟む余地はない。高潔で、スキャンダルとは無縁。」   と、岸を手放しでほめた。 (p222)  とある。しかし「高潔」な岸信介は、CIAからカネをもらっていた人物でもあり、反安保つぶしに暴力団を雇わせた人物でもある。   当時、日本の総選挙にCIA資金が投入されたことは公然の秘密と化している。(p272)   「(全学連や新劇人のデモ隊を襲ったグループは)岸の巣鴨時代からの友人で右翼の大物、児玉誉士夫が全国から集めた暴力団員らだった」(p353)  だからCIAが岸を手放しでほめている部分は、事実とは関係なく、ただほめたいからほめているわけだ。岸をエージェントにしたい理由が他にある。  米公文書の機密解除であらたな史料が公開されたことは重要だが、当然ながら公開された史料のさらに裏がある。

Posted by ブクログ

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