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ワセダ三畳青春記 集英社文庫
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ワセダ三畳青春記 集英社文庫

高野秀行(著者)

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ワセダ三畳青春記 集英社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2003/10/16
JAN 9784087476323

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ワセダ三畳青春記

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商品レビュー

4.3

202件のお客様レビュー

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2010/05/28

三畳一間の青春記とい…

三畳一間の青春記というと、思わず神田川の世界を思い浮かべてしまうが、この場合は時はバブル絶頂期。下宿の雰囲気も、著者が文中で記しているように「メゾン一刻」に近いものがある(管理人さんは70過ぎのおばちゃんだが)そしてメゾン一刻に負けず劣らずの変人の住民との間のエピソードもきわめて...

三畳一間の青春記というと、思わず神田川の世界を思い浮かべてしまうが、この場合は時はバブル絶頂期。下宿の雰囲気も、著者が文中で記しているように「メゾン一刻」に近いものがある(管理人さんは70過ぎのおばちゃんだが)そしてメゾン一刻に負けず劣らずの変人の住民との間のエピソードもきわめてカラッと描かれている。探検家(?)の著者の、探検の旅に出ていないときの普通の生活を、気負わず、いじけず、へつらわず描いた三十路青年の青春小説と言えよう。

文庫OFF

2010/05/28

読んでいていじらしく…

読んでいていじらしくなるというか、身につまされるというか…同世代の男性必読!

文庫OFF

2024/10/10

電車で読んだのが間違いだった。 めちゃオモロイ。いや、どの高野本も基本的にはめちゃオモロイ。 だが今回は親近感の湧いてきやすい日常に焦点を当てているので、より面白おかしさが伝わってくる。笑いが次々と込み上げてきて、ついには目まで達してしまった。マスクを着用していたものの、「それ、...

電車で読んだのが間違いだった。 めちゃオモロイ。いや、どの高野本も基本的にはめちゃオモロイ。 だが今回は親近感の湧いてきやすい日常に焦点を当てているので、より面白おかしさが伝わってくる。笑いが次々と込み上げてきて、ついには目まで達してしまった。マスクを着用していたものの、「それ、そんなに面白いのか?」と周囲から勘ぐられていたに違いない。 面白ければ面白いほど、読み手は話に夢中になってしまう。そう、電車で読んでしまうと乗り過ごしかねない。自分の場合目的地が終点だったが、着いたことにも気づかず居座り続けてしまった…。 学生時代から11年間住まわれていた「野々村荘」での思い出を綴ったエッセイ。(あとがきで知ったが、「野々村荘」は仮名らしい) 居住スペースは何と三畳間という手狭さだが、高野氏が所属されていた早大探検部(他の著書でもお馴染み!)に程近く、家賃も1万2000円と超良心的!(てかそんな好物件聞いたことがない) 他の探検部員も住んでいたため、半ば第二の探検部活動拠点と化していた。 チョウセンアサガオの種を食べ続け、高野氏が「ノイローゼ気味のチンパンジー」に化けた話等、辺境とはまた違う部活動の記録も楽しめる。部やサークルに必ず一人はいる「関わってはいけない先輩」の高野氏だったが、何だかんだで年齢的にはまだ学生(ご卒業後は学生上がり)。たとえ一般的な学生みたいにパッとしなくても(失礼…)、これまた他では味わえない青春特有の輝かしさがあった。 あとどのエピソードにも共通して言えることは、オチが上手い! 「私は首をかしげた。野々村荘お得意の『謎の現象』だ。だがここの現象は私のような凡人には想像しがたい謎を秘めている」(P 167) 「私のような凡人…」というツッコミポイントはさておき、野々村荘の住人は高野氏に引けを取らない変わり者ぞろいだ。 立地的・価格的に変わり種なアパートだから引き寄せやすいのか…?それもあるだろうけど、自分は大家のおばちゃんパワーによるものではないかと睨んでいる。 オープンで寛容、細かいことは気にしない性格。住人同士のトラブルにも仲裁に入り、大体解決へと導くキレ者でもある。会話もいちいちオモロイ。何十年も大家でありながら、築年数や部屋数を把握していないところは何だか好感が持てた。 今ドキこんなにチャーミングなおばちゃんいる?住人たちにとっての「暗闇の提灯」的存在なのも頷けるし、高野氏が11年間ほぼストレスレスで過ごせたのも、彼女の功績が大きいんじゃないかな。 笑いが中心だったけど、終盤はちょっぴりセンチメンタル。ある事情から野々村荘との訣別を果たすからだ。 これまでの野々村荘をめぐるドタバタ劇と毛色が違いすぎて、正直アウェーだった。でも今まで優先してきた野々村荘ライフをふっと手放すことで、ようやく彼も青春の名残から巣立っていったんだな…と、最後はおばちゃん目線になっていた。 電車ではしてやられたが笑、高野本をまた1冊コンプリートした喜びと荘の活気(?)が、自分の中で勢いよく渦巻いている。

Posted by ブクログ

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