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オクシタニア
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社/ |
| 発売年月日 | 2003/07/04 |
| JAN | 9784087753073 |
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オクシタニア
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商品レビュー
3.3
15件のお客様レビュー
宗教とは、生きるためのものか、死ぬためのものか。 私の答えは、そのどちらでもない。 宗教は、人が幸せになるためのものだ。 だから逆に、宗教がネックとなって人が不幸になるならば、 そんな宗教、私はいらない。 そのスタンスは、本篇の主人公・エドモンに最も近い。 恋女房ジラルダが、...
宗教とは、生きるためのものか、死ぬためのものか。 私の答えは、そのどちらでもない。 宗教は、人が幸せになるためのものだ。 だから逆に、宗教がネックとなって人が不幸になるならば、 そんな宗教、私はいらない。 そのスタンスは、本篇の主人公・エドモンに最も近い。 恋女房ジラルダが、カタリ派に帰依したから、彼はドミニコ会にすがりつく。 自分と妻を隔てるような、そんな宗教なら、俺は要らん。 復讐の一念で、彼は今までの暮らしを棄て、宗教界に身を投じる。 「宗教」を辞書で引くなら、「(前略)安らぎを得ようとする心の働き」と出てくる。だのになぜ、現在に至るまで、宗教を信じる人々の心は安寧にならないのか。更に戦まで起こるのか。明らかに、矛盾である。この物語の登場人物達も、様々な矛盾を抱えている。 「右の頬を叩かれたら、左の頬を出せ」と教えられている キリスト教徒、シトーの僧院長アルノーが 「忠実なカトリック教徒と異端者とを見分けるにはどうしたらいいのか」 と問われ、 「皆殺せ。その判別は、あの世で神がなしたもうであろう。」 と言う。 「悔い改めた者は幸いである。」と教えられている キリスト教徒、司令官シモン・ド・ラ・モンフォールは、 改宗を申し出た異端者に 「その改宗の誓いが真実であっても、今までの異端の罪で処刑されねば ならぬ。もし、その改宗の誓いがいつわりならば、偽証の罪で処刑 されなければならぬ。」 と言い放つ。 現世に生きながら、その現世を否定するカタリ派も、やはり矛盾している。 そして当の十字軍も、「ビザンチン帝国からの要請による聖地奪還」というお題目と、宗教の名を借りた略奪や、果ては人身売買、カタリ派に対する魔女裁判のはしりのような所業という実体とが、次第にかけ離れる矛盾した存在である。 宗教界でさえ、多くの矛盾が行き交うこの世界で、一体人は、何を信じればいいのか。 シモン・ド・ラ・モンフォール、トロサ伯ラモン、エドモン、ジラルダ。 彼等はそれぞれに悩む。ある者は現実逃避をし、ある者はうまく自分の中で帳尻を合わせ、ある者は夢想の世界に逃げ込み、そしてエドモンは言う。 「俺の神さまは、おまえやて。」 最後に信じるのは、自分がこうだと決めたもの。 国が、領土が、領主が変わっても、これだけは、変わらない。そういうものこそ、信じられる。 ジラルダも、やはり一つの選択をし、彼に答えを返す。 誰が納得しなくても、自分の人生を貫き通す、その潔さ、哀しさ。 ああ、なぜいつも佐藤作品の主人公達は、愛すべき不器用達なんだろう。 佐藤氏独特の、地文と語り文を混ぜた口調で、本の中で大人しく文字になっていたはずの主人公達は、いつしか私の目の前で、動き、話していた。時代も舞台も違うのに、佐藤作品のキャラクタ−達を、いつも身近に感じる事ができるのもこの語りのマジックと氏の巧みなる人物造型故だろう。 ほんの10年前まで2つの国だったチェコとスロバキアに行ったことがある。 添乗員が、現地の人に 「分かれて見て、どうですか?」 と聞いた所、 「政治的には、分かれて良かったのかもしれないけど、生活や何やかやは、 分かれる前の方が良かったわね。」 と言われたそうだ。 とうとうフランスに組み込まれてしまったオクシタニアの人々も、10年後、こう言ったのかもしれない。 そういえば、チェコ語とスロヴァキア語の違いは、「標準語と関西弁ほどの違い」だそうだ。
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かつて西洋史を専攻していたのでこの手の話は好きなはず…ですが、佐藤さんの本はどうも面白くない。途中で話の最後が見えてくるのもその一因かな。
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いつもどおり大河ドラマが繰り広げられる。キャラは他に比べると際立っていないというか、幅広く描写されているというか。人の心が移ろっていくのが面白い。旅先で持ち歩いて読むと、物語のなかの時間と空間の旅にも酔って、クラクラする。
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