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ヒンドゥー教 インドの聖と俗 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社/ |
発売年月日 | 2003/07/25 |
JAN | 9784121017079 |
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ヒンドゥー教
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ヒンドゥー教
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商品レビュー
4.2
13件のお客様レビュー
四半世紀をかけて仕上げたという本書は非常に分かりやすく、また読み物としても(自身の滞在体験なども織り交ぜつつ)飽きさせない引き出しが多く、ひとことで言って良書。 ヒンドゥー教の特色をその宗教的寛容性に見る著者。ほかにも、最も超越的な修行者の極りっぷりと、庶民のご利益的信仰の落差...
四半世紀をかけて仕上げたという本書は非常に分かりやすく、また読み物としても(自身の滞在体験なども織り交ぜつつ)飽きさせない引き出しが多く、ひとことで言って良書。 ヒンドゥー教の特色をその宗教的寛容性に見る著者。ほかにも、最も超越的な修行者の極りっぷりと、庶民のご利益的信仰の落差がほかの宗教と比較して大きい、との感想も述べており興味深い。
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ヒンドゥー教には律法規範の核となる聖典がない。 ヴェーダは啓示だが律法書ではなく神を賛美し宥め儀式を解説する。集団によって信仰神の違いはあるが制度化された宗教集団ではない。 また古代ヒンドゥー教は真理に到達する事を第一に考え、誰が何を考えたか記録する歴史に無関心であった。印刷媒体...
ヒンドゥー教には律法規範の核となる聖典がない。 ヴェーダは啓示だが律法書ではなく神を賛美し宥め儀式を解説する。集団によって信仰神の違いはあるが制度化された宗教集団ではない。 また古代ヒンドゥー教は真理に到達する事を第一に考え、誰が何を考えたか記録する歴史に無関心であった。印刷媒体では真理を伝える事は出来ないと考え口伝を重視した。※口伝内容が真理だとどうやって保障するのか疑問だが。 【信仰の目的】 信仰の目的としては神からの恩寵として現世の利益を受けるため、最終的には自らの想念、肉体から解放され輪廻からの解脱することになる。 【義務】 義務は➀供犠を行い、➁ヴェーダを学習し、➂子孫(息子)を残すことにある。 【かつてのヒンドゥー教】 バラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャはヴェーダの学習が義務だが、シュードラや女性は学習が禁止されていた。ヴェーダを習得していないと義務の1つである祭祀が行えない。 だがヴァルナ(身分)よりも実際に重要だったのはジャーティ(社会集団)であり、ジャーティが違えば上下関係も大きく変わった。 【改革運動】 日々の仕事に集中して行為の貴賤や軽重は気にせず神への一途な献身により神との合一、輪廻からの解脱を説いたバクティ運動がヒンドゥー教を大衆信仰として根付かせた。
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解脱と云う考えは、全く非現実的であり、夫れ程人の心を惹くものではない。事実、夫れに就ては冗舌な議論がなされてきた事からも分かるように、夫れは学者達の単なる論題に過ぎない。解脱は決してヒンドウーの宗教儀式や礼拝の目的ではない。ヒンドウーの儀式や礼拝の中心目的は、現世的な繁栄である。...
解脱と云う考えは、全く非現実的であり、夫れ程人の心を惹くものではない。事実、夫れに就ては冗舌な議論がなされてきた事からも分かるように、夫れは学者達の単なる論題に過ぎない。解脱は決してヒンドウーの宗教儀式や礼拝の目的ではない。ヒンドウーの儀式や礼拝の中心目的は、現世的な繁栄である。そして、此の現実世界への専心の為に、この世に再び生まれ変わると云う輪廻転生の教義が、死後の生命に就てヒンドウーが提唱した全ての概念の中で、最も説得力の有る確固たる信仰になっているのである。彼らは此の世界を余りにも深く愛して居り、その為に幾度も生まれ変わった后ですら、永久に此の世を離れると云う可能性を、出来るだけ遠い先の、起こり得ない事にしたのである。 p.337
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