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勝つための状況判断学 軍隊に学ぶ戦略ノート PHP新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所/ |
発売年月日 | 2003/12/03 |
JAN | 9784569632643 |
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勝つための状況判断学
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3.6
10件のお客様レビュー
物事を上手く進めるためには、的確な状況判断が必要だ。誤った認識や情報源に基づいたり、そもそも情報自体が無い、正確性や鮮度が不十分(古い情報)、かつ自分たちの置かれた状況の把握が不十分であれば、次の手を成功させる要因は運だけになる。仕事も戦争も運に頼って命運を預けることなど出来ない...
物事を上手く進めるためには、的確な状況判断が必要だ。誤った認識や情報源に基づいたり、そもそも情報自体が無い、正確性や鮮度が不十分(古い情報)、かつ自分たちの置かれた状況の把握が不十分であれば、次の手を成功させる要因は運だけになる。仕事も戦争も運に頼って命運を預けることなど出来ないから、しばしばその手が本当に正しいのか、成否の確率や、実行のタイミングなどを考え、最終的にはそれを率いるリーダーの判断に任せる。リーダーは日常的に集めた情報や、今見えている状況の中から最適な手段を選択し、または信頼する部下の進言の真意を読み取り、実行を決断する。その過程においては、何より重要なのは状況判断力である。 本書はそうした戦場における状況判断について、歴史上の名将と呼ばれる人々を例に挙げ、解説を加えながら、読者の行動・活動にヒントを与えてくれる一冊だ。 前述したような、状況判断の場面において、最も重要なのは、いかに正確で鮮度の高い情報を自分が持っているかという事である。ビジネスシーンなら自分1人で全ての現場の情報を見ることは不可能であるから、部下一人一人の把握・分析・考察にしばしば頼る。その部下からの正確で適度な頻度の報告も必要だろう(実際には、報告する暇間ないほど忙しいという部下もいるが、そうした部下は始めから報告の内容や仕方の工夫が織り込まれていないか、見込みの甘さ、予見力の甘さが目立つ)。 信頼できる部下からの適度な報告や、上から降りてくる経営状況、周りから入手する社会の状況などを総合的に収集し、情報を状況に合うように統合していく。余分な情報や真偽が定かでない情報をスクリーニングしながら、必要な要素のみを効果的に判断材料にしていく。 言葉で書けば、当たり前なことすぎて、簡単に見えてしまうが、実際のビジネスシーンではそう上手くいく事は少ない。クラウゼビッツが言うように、戦中は4分の3が霧の中であり、相手の出方・考え方・裏をかこうとする狡猾さなどはとても自分の理解を超える場合だってよくある。100通りの考察をして全てのケースに充分な備えをする事は非効率だし、会社ではそんな予算も出ない。だからこそ、日常的な情報収集とその処理能力は重要で欠かせない。 昨今、AIなどが発達して人がそうした判断や予測を大きく見誤るリスクは減ってきた。だが、相手・社会にはまだまだ人の判断が介在し、寧ろ大半は人間が動かしている。100%機械に判断させるだけの世界になれば、その判断に任せておけば安心だが、未だそこまでは到達していない。よって引き続き状況判断するのは人であり、自分もその1人だ。 筆者はだからこそ、歴史上の人物が何をもとにどのような判断を下したか、そしてそれは当人のどのような能力により成り立ってきたのかを教えてくれる。考察の順序、手順は現代に蘇り、各国の軍隊の思考手順としても明文化されてきた。それをしっかりと頭に叩き込むのは勿論のこと、それを実現に至らせる訓練、最終的には動かす人間の体力や勇気の重要性にも言及する。 歴史に学べと言うが、歴史の受け売りではない、現実に直面した状況から、自分の知恵と決断によって物事を前に進め、それらを中間目標の達成という着実な歩みにより目的・ゴールに辿り着かせる。 いつの時代にも名将、名経営者、名リーダーは存在してきたが、新年に基づき、苦難を乗り越え成功に導いてきた背景には、名将達が行ってきた状況判断があってのことだ。私自身が今現実に、会社の中でそうした判断や、新しい取り組みへのチャレンジをしていく中で、名将達の思考や決断に学び、何年かかってでもやり遂げる硬い信念を持つ必要がある。その事の重要性を改めて認識する機会となるような一冊だ。 そして何より自分もいずれは今の職場を定年し会社から居なくなる。その時、同じ感覚で同じように、その時の状況に応じて判断できる人間が居れば、今撒いている沢山の種も、そのうち実を結ぶのであろう。ベクトル(方向性)、感覚、意志などまだまだ周りに伝えていく事は多いし、自分も磨かなければならない。
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2003年に発刊された本書を2008年に購入。一度読んで、その後長いこと本棚にあったものを再読した。 松村劭(つとむ)氏(1934-2010)は防衛大学を卒業後、陸上自衛隊作戦幕僚、防衛研究所、イギリス国際戦略研究所などで働いた、戦略・戦術の専門家である。 昔は本に書かれている内...
2003年に発刊された本書を2008年に購入。一度読んで、その後長いこと本棚にあったものを再読した。 松村劭(つとむ)氏(1934-2010)は防衛大学を卒業後、陸上自衛隊作戦幕僚、防衛研究所、イギリス国際戦略研究所などで働いた、戦略・戦術の専門家である。 昔は本に書かれている内容の一言一句を理解したいと思っていたが、最近はそうではない。一つでも二つでも得るところがあれば良いと思って読んでいるが、本書はその読み方しかできないだろう。戦争の体験もなければ戦場に行ったこともない私が本書を理解できるわけあるまい。 しかし、本書から学べる点は多々ある。名将の状況判断は直観的だ。それは情報を総合し、知識と経験を総動員して導かれる直観的判断だ。それは名将の成せる技であるから、一般的には「演繹的帰納」を使う。目標を見定めた上で戦術を選ぶ思考法である。経営コンサルタントは所詮、この手法ではないか。MBAホルダーが敬遠される理由もここにある。科学的で論理的で一般的な手法。それが成り立たない世界では通用しない。
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著者の思想が所々お漏らししてる一冊。 個人的には大陸国家か海洋国家かの違いによる思考の根本的相違に関する部分が新たな視点だった。 地政学についてま学びたいなと思った。 あとは、事前にカントの純粋理性批判とかクラウセビッツの戦略論を読んでいれば理解しやすいかと思う。
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