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シュルレアリスムとは何か ちくま学芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2002/03/06 |
JAN | 9784480086785 |
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シュルレアリスムとは何か
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商品レビュー
3.9
31件のお客様レビュー
デ・キリコ展の予習のために購入。今の私にとって全てが斬新&自分の無知を痛感させるもので、仕事終わりの平日夜に一気に読み終えた。 まず、シュールレアリスムが巷で言われるように「現実から離れたもの」ではなく、現実・客観に向き合うこと、それを知るとデ・キリコやマグリット、ブルトンの絵が...
デ・キリコ展の予習のために購入。今の私にとって全てが斬新&自分の無知を痛感させるもので、仕事終わりの平日夜に一気に読み終えた。 まず、シュールレアリスムが巷で言われるように「現実から離れたもの」ではなく、現実・客観に向き合うこと、それを知るとデ・キリコやマグリット、ブルトンの絵が「よく分からないもの」から「客観的に事物が生成・想起されるもの」のように思えてきて感慨深い。 本書では、シュルレアリスムの輪郭を捉えるために、メルヘンやユートピアを取り扱っている。ユートピアの本来の意味を知れば、ジョージ・オーウェルが1984年で何を表現したかったのかも分かる気がする、というか、そんな前提知識も知らずに1984年を読んでいたのが恥ずかしく思えてくる。新たな世界・世界観に気づかせてくれた感動的な一冊。
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ミロ展を観に行って、なにやら可愛らしいけど全然分からないや、と思ったので本書を購入。 美術で使われている言葉というイメージがあったので、もともと自動記述から始まったものだということに驚いた。 「私」が記述の速度の中で溶けて、オブジェクトが並べられていく…好きな小説作品がそんな...
ミロ展を観に行って、なにやら可愛らしいけど全然分からないや、と思ったので本書を購入。 美術で使われている言葉というイメージがあったので、もともと自動記述から始まったものだということに驚いた。 「私」が記述の速度の中で溶けて、オブジェクトが並べられていく…好きな小説作品がそんな感じだなと思って、ミロを読み解く手がかりにするつもりが、意外にも自分の好きな作家に思いを致すことになった。 自動記述には少し神おろし、神がかり的な印象を抱く。 なんだろう、考え抜いて作り込んだもの…というよりはひと呼吸のうちにどこかから湧いてくる…というような。 それが主観か客観か、というのは難しいなと思う。あくまで「書き手が」「見る」ものだなあと。 並べられたオブジェクトって、なんなんだろう。 速度の中でバラバラになった世界の断片が言葉やモチーフとして現れ出てくるかのような。 すごく読みやすくて、はじめてシュルレアリスムの定義に触れる私にはありがたい1冊だった。 『シュルレアリスム宣言』も読んでみようかなと思う。
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あとがきで巖谷さんも述べていますが、本書『シュルレアリスムとは何か』では、そのダイダロス的迷宮としてのシュルレアリスムにおいて、ミノタウロスの姿こそ見せたものの、その全貌は明らかにされていません(要は宙吊り)。 確かに、語り始めるときっとキリがないのでしょうが、それでも十分にレリ...
あとがきで巖谷さんも述べていますが、本書『シュルレアリスムとは何か』では、そのダイダロス的迷宮としてのシュルレアリスムにおいて、ミノタウロスの姿こそ見せたものの、その全貌は明らかにされていません(要は宙吊り)。 確かに、語り始めるときっとキリがないのでしょうが、それでも十分にレリーフしてくれているので、とってもためになるしありがたい本でした。 そして、なんと言っても特徴的なのは、この本が講義の内容を文字に起こしたものだ、ということで、その内容自体が幾分か「自動筆記」的であって面白いんですよね。「シュルレアリスム」「メルヘン」「ユートピア」と話題を転じて論じながらも、巖谷さんの言う連続性が垣間見えるような気がして、読み物としても興味深かったです。
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