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戒
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 2002/12/20 |
JAN | 9784104573011 |
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戒
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商品レビュー
3.9
11件のお客様レビュー
ダメ人間というのともちょっと違うんだけど、親のせいで子がねじれて、妙な性格になるというお話で。現代の話になるといろいろ本もありそうだけど、古い時代の話にすると新鮮よねぇ。ていうか昔のほうが子どもには厳しかったはずで、そういう意味じゃ勝手に想像するにリアルなんだわね。 ともかく主人...
ダメ人間というのともちょっと違うんだけど、親のせいで子がねじれて、妙な性格になるというお話で。現代の話になるといろいろ本もありそうだけど、古い時代の話にすると新鮮よねぇ。ていうか昔のほうが子どもには厳しかったはずで、そういう意味じゃ勝手に想像するにリアルなんだわね。 ともかく主人公のなんでもできるはずが親の呪縛で押し込まれてってのが、うーん、モヤモヤするぜ、何やっとんねん!ってなりながら読むのがけっこう好きだったのよ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
古代の朝鮮半島っぽい国が舞台。 名家の長男として生まれながら、母の遺言により公子を憲君とするための影になることを強いられた戒(かい)。 文武に優れた戒はそのために家を出て、公子つきの舞手として人々には「猿」と笑われながら、人知れず公子に正しい政を行うように導いていた。 『公子を憲君とするための影』 戒の母がどういうつもりでそのようなことを我が子に押し付けたのかが終盤でわかるが、後に名君と言われたらしいその公子は、どう見ても暗愚で愚昧。 公子の乳母だった母が、いくら公子を溺愛したにしても、本来なら公子の力を伸ばしてやるべきで、我が子を落とす必要はないのでは? というか、最後までずっとその母の言葉に縛られて、好きな女性を諦め、夢をあきらめ、それでも自分を解放したい戒の煩悶を見ると、母の言葉は強い呪いの言葉としか思えない。(事実そうだったのだけど) 詩作や舞に天性の才を持つ戒は、人々に称賛されても嬉しくはない。 だって自分はこんなことがやりたいわけじゃない。 もっと自分がやるべきことがあるはずなのに…。 たかだか人より上手く舞が舞えたところで何だというのか。 戒の心は自分しか見ていない。 戒を思う人たちの心が見えない。 戒を思って発せられる言葉が届かない。 だから、どうも戒が天才には見えなかった。 悩める中二病にしか。 他の人物造形についても、もっと深く書いてほしいと思ったけれど、それでもぐいぐいと引きこまれるものはあった。 文章ももう少し整理して読みやすくならないかなと思うけど、この行きつ戻りつするような文章が、戒の心情を現わしているのかもしれない。
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やや読みづらく感じた所もあって時間がかかりましたが、面白かったです。 でもでも! 文字数増やせば更におもしろくなりそうなお話。それも含め、この一作だけというのがとても惜しいなぁと思う小山歩さんです。
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