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姫君たちの源氏物語
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ダイヤモンド社/ |
発売年月日 | 2002/02/21 |
JAN | 9784478950425 |
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姫君たちの源氏物語
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商品レビュー
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3件のお客様レビュー
源氏物語の女性の中では、桐壷の更衣と紫の上が好きな私。この本では女性の視点で書かれていて、六条の御息所、葵の上のイメージが変わりました。藤壺の宮も分別のある大人の女性と思っていたのですが、この本では恋に悩む女性で歳相応の気がします。それにしても、そういう時代だったとはいえ源氏の君...
源氏物語の女性の中では、桐壷の更衣と紫の上が好きな私。この本では女性の視点で書かれていて、六条の御息所、葵の上のイメージが変わりました。藤壺の宮も分別のある大人の女性と思っていたのですが、この本では恋に悩む女性で歳相応の気がします。それにしても、そういう時代だったとはいえ源氏の君には一生共感出来ないと思います^^;
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『源氏物語』を、彼の恋人となった女性の視点からみた形式を取ったオムニバス集。 著者はコバルトノベル作家。描写の足りない部分は想像で補っているため、かなり創作も加わっているとのことです。 既にわかっている話を別側面から見たものなので、興味深いながらも、特段大きな衝撃はありません。...
『源氏物語』を、彼の恋人となった女性の視点からみた形式を取ったオムニバス集。 著者はコバルトノベル作家。描写の足りない部分は想像で補っているため、かなり創作も加わっているとのことです。 既にわかっている話を別側面から見たものなので、興味深いながらも、特段大きな衝撃はありません。 ただ、女性主体でこの作品を知ろうとすると、原作では、女性たちの描写は実は驚くほど少ないのだということに気づかされます。 巻頭の藤壺のページがかなり多く、その他はぐっと少ないように感じました。 源氏の原点ともいえる女性なので、重要ではありますが。 短編集としての全体的なバランス配分よりも、源氏にとってのプライオリティを優先したのかもしれません。 途中まで、本文中で姫君たちを「宮」と呼ぶのに慣れず、意味しているのは男なのか女なのかとっさには判断しかねました。 源氏は「君」と呼ばれるため、すぐ察しが付くのですが。 一番、読解の解釈ではっとしたのが、葵の上でした。 葵の上の父君は、はじめから源氏に娘を嫁入りさせるつもりだったとは知りませんでした。 帝の妻となるはずだったのに、降嫁したため、源氏に対して気位が高いという設定は、どうやら違う様子。 そうなると、彼女のイメージそのものが変わってきます。 この物語では、右も左もわからない、世間知らずの深窓の少女として描写されていました。 何もしていないのに不機嫌になる夫を、どうすればいいのかわからなずにとまどうばかりの姫君。 夫の不満は何もしないことが原因なのに、それがわかるほど大人ではないため、源氏は酸いも甘いもわかっている六条の御息所のもとへと行ってしまうのです。 うちとけられない、子供同士の夫婦の悲劇が描かれていました。 また、子供の頃は、ただ怖いだけだった御息所の哀れさも、よく出ていました。 夕顔に取りついた物の怪は、六条の御息所とははっきり書かれていないそうです。 恋に苦しむ哀れな女性像が物悲しく語られました。 若紫の話は、ほぼ創作とのことですが、「雀の子を、犬君が逃がしつる」の台詞は登場します。 私は、てっきり犬が雀を逃がしてしまったため、泣いているのかと思いましたが、犬君とは少女の名前だったと知りました。 この女童は、原作にはほとんど登場しませんが、紫の上と一緒に源氏の屋敷に行った設定となっており、彼女の目から紫の上の話が語られています。 原作に流れるもののあわれの雰囲気が損なわれることなく、この物語にもきちんと受け継がれていました。 女性視点になったことで、源氏が魅力的な側面だけでなく、人間らしい弱さやずるさもあることが見えてきたし、今まで曖昧模糊としてよくわからなかった話の設定もくっきり形づけられるようになったため、創作多々とはいえ、全体的な理解の土台が形作られたような気がします。
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そういう解釈があるのか!と。全章通してだけど、やっぱりお気に入りの葵でそれを1番強く感じました。源氏物語をもっと深く読みたくなります。
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