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憲兵だった父の遺したもの 父娘二代、心の傷を見つめる旅
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 高文研/ |
| 発売年月日 | 2002/02/25 |
| JAN | 9784874982747 |
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憲兵だった父の遺したもの
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憲兵だった父の遺したもの
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筆者は1947年生まれ。1986年に、父親が体調を崩し、看病のために実家にかけつけるが、残念ながら父親は71歳の若さで亡くなってしまう。亡くなる前に、筆者は、筆者のその後の人生を変えるようなことを、父親から頼まれる。 筆者の父親は、第二次大戦前から大戦中にかけて、中国で憲兵を務め...
筆者は1947年生まれ。1986年に、父親が体調を崩し、看病のために実家にかけつけるが、残念ながら父親は71歳の若さで亡くなってしまう。亡くなる前に、筆者は、筆者のその後の人生を変えるようなことを、父親から頼まれる。 筆者の父親は、第二次大戦前から大戦中にかけて、中国で憲兵を務めていた。Wikipediaによると、「憲兵」とは、「大日本帝国陸軍において陸軍大臣の管轄に属し、主として軍事警察を掌り、兼て行政警察、司法警察も掌る兵科区分の一種」で、「軍警察、治安維持、防諜を主要任務とする」者である。非常に強い権限を持っており、映画やテレビドラマでは、どちらかと言えば、高圧的で理不尽な「悪者」として扱われている。日本軍は中国を占領していたわけで、その占領地において憲兵が権力をかさにきて、ひどいことをやっていたのではないか、というのは筆者の想像でもあった。 父親の筆者への頼みは、憲兵時代の自らの行いを中国人に謝罪したく、以下のお詫び文を自分の墓に刻んで欲しいというものであった。 「旧軍隊勤務十二年八カ月、其間十年、在中国陸軍下級幹部(元憲兵准尉)として、天津、北京、山西省、臨フン、運城、旧満州、東寧、等の憲兵隊に勤務。侵略戦争に参加、中国人民に対し為したる行為は申し訳なく、只管お詫び申し上げます」 おそらく、筆者の想像はあたっていたのである。 筆者は、父親の望みをかなえてやりたいと思うが、このようなことを墓石に刻むのは田舎ではもってのほかのこと、と兄や親せきから反対される。しかし、長い時間をかけて、何とか墓とは別に、上記の文句を刻んだ石碑を、父親の墓の近くに建立することができた。その後、めぐりあわせもあり、中国の父親の憲兵時代の勤務地にも赴き、当時からの当地の人たちに謝罪をする旅にも出かける。 その間に筆者は、勤務していた中学校を退職したり、心理カウンセラーを受けたり、父親のことを小説に書いたり、自分の人生のたな卸しを行うことが出来る。そして、それは「自分自身の回復の過程」であったことに気づき、また、「初めて自分の人生がつながった気が」したり、「自分という人間がようやく一つになれた」と感じる。だから、本書は、一人の女性の自らの魂の救済の記録なのだと理解できる。 作家でもないので、文章がうまいわけでもなく、話の構成も優れているわけではない物語であるが、とても感動した。
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