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神聖喜劇(第5巻) 長編小説 光文社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2002/11/20 |
JAN | 9784334734060 |
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神聖喜劇(第5巻)
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商品レビュー
4.8
7件のお客様レビュー
ついに完結。意外な人…
ついに完結。意外な人物の意外な行動に驚かされます。いかなる戦争も決して一面的には語れないのだということがよく分かる大著です。とにかく一読を。
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夏こそずっしりと重い大作を読もうと考えて、分厚目の文庫本5巻に渡る超大作の本書をセレクト。それこそ、日本近代文学の金字塔にあたる作品として学生時代から認識はしていたものの、相当に難解な作品なのだろうと思い込んでいた。 確かに平易な作品であるとは言い難いが、実際に読み進めてみると...
夏こそずっしりと重い大作を読もうと考えて、分厚目の文庫本5巻に渡る超大作の本書をセレクト。それこそ、日本近代文学の金字塔にあたる作品として学生時代から認識はしていたものの、相当に難解な作品なのだろうと思い込んでいた。 確かに平易な作品であるとは言い難いが、実際に読み進めてみるとそれを超える面白さに釘付けになってしまい、貪るように5巻を読了してしまった。 本書は著者自らの従軍体験に基づき、日本陸軍の二等兵である主人公が送る数ヶ月間の陸軍訓練が舞台となる。主人公の東堂太郎は、超人的な記憶力を持ち、日本陸軍の不条理に孤独な戦いを挑んでいく。 これは日本陸軍に限った話ではないが、軍隊という組織が国家権力によって運営されている以上、その全ての営みには何かしらの法的文書が存在している。その点で極めて官僚的な組織という一面を軍隊は持っており、実際の訓練における一挙一同に、ある種バカらしいほどの理屈付けがなされているという点でのナンセンスさに溢れている。その点で、主人公の超人的な記憶力は、このあらゆる法的文書をすらすらと暗誦し、ときには不条理なトラブルを解決するためにその記憶力で持って立ち向かっていく。 そして、本書の面白さを際立てせているのは、人物造形の深みのレベルの高さである。そもそも新兵訓練のための招集ということで、集められた二等兵は日本社会の縮図といえるほどに、学歴や身分、職業などが千差万別になっている。突出しているのは、新兵に対して残忍なしごきを与える主人公の班の班長の造形である。ステレオタイプ的な残忍さだけを持つ人間として描くのではなく、中国大陸で残忍な虐殺に関与してきたという過去や、訓練生活の中でのユーモアなど、非常に多面的な人間として描かれることで、決して物語の先行きを安易には予測させないような展開が待っている。 全く予想だにしなかった結末も含めて、ひたすら物語の巨大さに圧倒された全5巻であった。
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読了直後の余韻が大きすぎてちょっと書く事思いつかないけどすごかった いろんな事が次々に浮かぶけど、自分ではちょっと言葉にできないから、読むしかないと思う。けど、5巻もあるからもう一回読むのは大変。 それにしても「知りません」禁止、「忘れました」強制問答とか面白かったなー。 小説...
読了直後の余韻が大きすぎてちょっと書く事思いつかないけどすごかった いろんな事が次々に浮かぶけど、自分ではちょっと言葉にできないから、読むしかないと思う。けど、5巻もあるからもう一回読むのは大変。 それにしても「知りません」禁止、「忘れました」強制問答とか面白かったなー。 小説という形式でしか表現できないだろう思わせるごくぶとな小説でした。 とにかく膨大な引用と延々と続く内省的な思弁の積み重ねは暑苦しいほどに重厚。 けど、決して暗くもなくて喜劇とタイトルに付くだけあってどこか滑稽でもある。 とにもかくにも体の芯から揺さぶられるような濃密な読書でありました。 傑作中の傑作。 ちなみに漢語、古語みたいな引用のほとんどはなんのことやら、ほとんどわかりませんでした。 虚無主義者私が「別様の何か」に寄せる執着、という自家中毒的な矛盾は希望であるのかもしれない
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