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エコノミカル・パレス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2002/10/08 |
JAN | 9784062114196 |
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エコノミカル・パレス
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商品レビュー
2.5
47件のお客様レビュー
34歳の主人公。雑文書き、ちいさな町のイタリアンでアルバイト、そのうちスナックで働く。同居するヤスオの生活費を補いながらだらだら生活するなかで、若い立花公輝に理由もなく惹かれていく。自分の行動を言葉で表せるようになっていく。 角田光代の残酷な時間経過をさほど感じず、盛り下がりも...
34歳の主人公。雑文書き、ちいさな町のイタリアンでアルバイト、そのうちスナックで働く。同居するヤスオの生活費を補いながらだらだら生活するなかで、若い立花公輝に理由もなく惹かれていく。自分の行動を言葉で表せるようになっていく。 角田光代の残酷な時間経過をさほど感じず、盛り下がりも盛り上がりもしない展開。リアルな34歳の数年、といったかんじ。的確な心理描写、目線の移り変わりの表現の上手さが読む姿勢を崩させない。ぼーっとしている人の心のうつろいを言葉にしたらこうなるんだろうな。
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「あんた、なんだか気の毒ね、と母がしみじみした口調でいう」母娘の因縁を超えて、ただ切なさが残る。きっと、終わりがない。出口がない。 卒業後、バックパッカーでアジアを旅して戻った二人。本当にやりたいこととか、プライドとかに拘り、35歳で定職のない恋人。アルバイトで日銭を稼ぐ主人公。 バブル世代の最後くらいでしょうか。特に競争することもなく、我慢することもなく、日銭が稼げて生活に困らなかったあの頃。そして、それを引きずっている今。きっと、将来の展望がない。 だけど、2人はお気楽です。失業給付をふいにしたり、水商売に走ったり、保険を払わなかったり。 金銭感覚もなんか変です。2002年、収入に対して家賃も高すぎるし、毎日コンビニ弁当?。どうかと、思うのは私だけ? 「人の生きることの一つひとつが曝け出されていくことは、その場所の貧しさに比例する」ネパールで語る主人公の言葉が、今の彼女および恋人に跳ね返る。 バブルに浮かれている間に(彼らはバブルに貢献したわけではないが)、バブルが弾けた後の貧しさが浮き出ているようです。 なんとかなると、何ともならないの狭間を渡りそこなったかのように。だから、何かが崩れていくように、周りに取り残されていくような孤立感。蟻地獄のように、浮かび上がることができない。 ノマドへの道、でしょうか。 それはそれで、幸せなのかもしれない、と。
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ほんと、角田さんのかく女性ってリアル。 生々しすぎて、たまらなくなる。 「エコノミカル・パレス」の主人公は今まで読んだ中で ダントツに生の女性で、なんだか嫌な汗をかいてしまう。 お金お金お金。 ずーっとお金のことばっかり。 主人公の頭の中がずっとそうだから イィーっとなるんだ...
ほんと、角田さんのかく女性ってリアル。 生々しすぎて、たまらなくなる。 「エコノミカル・パレス」の主人公は今まで読んだ中で ダントツに生の女性で、なんだか嫌な汗をかいてしまう。 お金お金お金。 ずーっとお金のことばっかり。 主人公の頭の中がずっとそうだから イィーっとなるんだけど読むのをやめられない。 なんていうか、ほんとにどこかにいる、現実の女性の事を覗き見ているようで。 なんだか、男の人に読んで欲しくないな。 見られたくないなっていう気分になる。 角田さんの文章はほんと、匂いまで感じるほどで ちょっと読もうかなって思ったら そのままガーっと引っ張り込まれるように その世界に連れて行かれてしまう。 しかもそこはすごく生々しい普通の日常。 あっという間に読み終えてしまった。 やっぱり、角田光代ってすごい。
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