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西日の町

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2002/09/15 |
JAN | 9784163211909 |
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西日の町
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商品レビュー
3.1
19件のお客様レビュー
「マッチ売りの少女がマッチを擦ったときだけ幻を見たように、てこじいの煙草に火がついている間だけ、僕は気になっていることを口に出せた。僕にはそれで、ひとまず充分なのだった。」(24ページ) 勝手に来て勝手に出ていく。 そんな身勝手な祖父が転がり込んできた。 共に過ごした季節は、う...
「マッチ売りの少女がマッチを擦ったときだけ幻を見たように、てこじいの煙草に火がついている間だけ、僕は気になっていることを口に出せた。僕にはそれで、ひとまず充分なのだった。」(24ページ) 勝手に来て勝手に出ていく。 そんな身勝手な祖父が転がり込んできた。 共に過ごした季節は、うっすらしたにおいのように、 微かだけれども、確かな変化をもたらした。そんな物語り。
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「夏の庭」(1992)、「くまとやまねこ」(2008)などの湯本香樹実さんの「西日の町」、2002.9発行です。母親と子供2人の生活の中に、突然割り込んできた、「てこじい」(てこでも動かない)ことおじいさんの話。3人が共に暮らしたのは1年間でしたが、少年のまなざしがてこじいの数奇な生涯をなぞらえていきます。芥川賞候補の作品です。 「くまとやまねこ」の湯本香樹実さん、1959年生まれ、東京音大卒。「西日の町」、全133頁、2002.9発行、再読。北九州の製鉄が盛んなKという町。西日の照りつける粗末なアパート。母幸子と和志10歳が住んでるアパートに、当然割り込んで来た祖父てこじい。その1年間の暮らしの話。夜、てこじいの前で爪を切る幸子。てこじいが亡くなった後、ときどき、夜爪を切って、てこじいを呼び出す母。少年の心に深く刻まれたてこじいの生涯を描いた書。
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てこじいがいたこと。 Kという町で、母と僕との生活に、祖父のてこじいが家に転がり込むように住み着いた。 てこじいは放浪癖に一家の厄介者みたいな存在で、 母も叔父も苛立ち困惑しながらも、本当はてこじいを気にかけていた。 壁に寄りかかって眠るて乞食のような姿。 戦中戦後のてこじいの生活。 ふらっと出て行ったかと思えば、夜にアカガイを持って帰ってきたこと。 暗くひっそりと続いた入院生活。 祖父がいた子供時代を、 大人になっても、ふと思い出すことが、ある。西日の町での出来事。 最初はふーんだったけど、最後じーんだった。 きっとお手本にもならないろくでもないオトナだったてこじいだけど、子どもにとってはそれでも親で、 入院中も忙しいながらも世話を焼く母の力強さや お腹にいた子どもを諦めた母にたいしての てこじいなりの気遣いの優しさが心に染みた。)^o^(
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