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蚊はなぜ人の血が好きなのか
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蚊はなぜ人の血が好きなのか

アンドリュースピールマン(著者), マイケルド・アントニオ(著者), 奥田祐士(訳者), 栗原毅

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蚊はなぜ人の血が好きなのか

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ソニーマガジンズ/
発売年月日 2002/09/10
JAN 9784789719209

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商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2019/05/22

まもなく、蚊が飛び回る季節がやってきます。 夏にむけた展示の本として使えるかと思い、タイトルにも興味を持って読みました。 タイトルでは「なぜ人の血が好きなのか」とあり、その理由などが詳細に書かれているのかと思いましたが、まだ解明されていない部分も多いようで、はっきりとした結論は出...

まもなく、蚊が飛び回る季節がやってきます。 夏にむけた展示の本として使えるかと思い、タイトルにも興味を持って読みました。 タイトルでは「なぜ人の血が好きなのか」とあり、その理由などが詳細に書かれているのかと思いましたが、まだ解明されていない部分も多いようで、はっきりとした結論は出ていません。 この本は2002年に出版された本ですが、2019年の現在でも、蚊が人間を識別する(他の哺乳類からは吸血せず、人間だけをターゲットとする蚊がどうやって人間を選んでいるのか)や、吸血の際の吻の使い方やポンプの仕組みなどもはっきりとはわかっていないようです。 具体的な生態の分析や、私たちが生活しているうえでの虫刺されの予防策を書いた本ではなく、蚊が媒介する病気によって人類が被ってきた被害や、マラリアや黄熱、デング熱などの疫病の拡散を防ぐために行われてきた研究や対策の歴史を解説した本でした。 蚊による疫病、死者を少しでも減らすため、成虫の蚊を駆除したり、幼虫が繁殖しないような環境を整備したり、蚊によって媒介された病原菌に対する薬を開発したりと、人々は血道を上げて取り組んできましたが、まだまだ完全解決には程遠いようです。 経済的に不安定であり、生活(衛生)に課題が残っている地域でこそ病気が流行するということは想像ができましたが、蚊による風土病(現地の人は遺伝的な要因もあって抵抗力があるが、入植者や旅行者は発病して大きな被害を受ける)が植民地政策を押しとどめる「防御」の役割を果たした、という事実は新しい発見でした。 そもそも、原題が「A Natural History of Our Most Persistent and Deadly Foe」ですから、「私たちの最もしつこく、致命的な敵の博物誌」というべき本で、「人の血が好き」な理由についての本ではないのですね…。

Posted by ブクログ

2017/08/26

ざっとしか読めなかったけど興味深い話題が満載だった。 また借りてじっくりと読んでみたい。 特集棚にあったので借りてみた。

Posted by ブクログ

2017/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2002年刊。著者スピールマンはハーバード大学熱帯病シニア研究員、アントニオはサイエンスライター。監修者栗原は国立感染症研究所客員研究員・帝京大学医学部名誉教授。夏に身近な蚊の生物の面の解説書と思って読み始めたら、豈はからんや、蚊が媒介する伝染病(マラリア・黄熱病・デング熱等)に関する、病因把握、伝染過程の原因究明と解明、蚊の撲滅とその失敗(一部成功例)、耐性具備の病原体への今後の対応策等、これら伝染病への対抗に関する史的過程が論じられていた。最近デング熱感染に関し、国内でも問題顕在化は記憶に新しい。 薬剤耐性の病原体、あるいは薬剤耐性具備の蚊の出現を念頭に置いて、対処療法的な(つまり火事が起きたら直ちに消火する如し)方法論を適切と見る本書の帰結は十分得心できる。一方で、温暖化と都市化(=冬の気温が下がらない空間と水溜りができやすい空間)と人口増が蚊に住みよい環境を与えている点、交通機関発達による伝染性の加速は、日本も対岸の火事でないことを示唆するもので心に懸る。また、対環境危険性は大であるDDTの、安価な対抗薬剤としての意義(特に途上国にて)には、その使用の賛否はあるものの、注意が必要。

Posted by ブクログ

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