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欲望と抑制のあいだで 背徳の修道者たちの記録
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 原書房/ |
発売年月日 | 2002/08/31 |
JAN | 9784562035410 |
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欲望と抑制のあいだで
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「看板に偽りあり。」読み進めて行くにつれてこの言葉が思い浮かんでしかたがない。タイトルと、表紙の写真―イタリアの彫刻家ベルニーニによる「福者ルドヴィカ・アルベルトーニ」の彫像―に惹かれて手に取った。 原題は「Derire and Denial」 直訳すると「欲望と抑制」である...
「看板に偽りあり。」読み進めて行くにつれてこの言葉が思い浮かんでしかたがない。タイトルと、表紙の写真―イタリアの彫刻家ベルニーニによる「福者ルドヴィカ・アルベルトーニ」の彫像―に惹かれて手に取った。 原題は「Derire and Denial」 直訳すると「欲望と抑制」である。「はざまに」の意はない。副題に至っては、「背徳の修道者たちの記録」とあるが、ここに登場する修道者たちのどこが背徳なのだろうか。 彼らはごくまじめに、己の性欲と愛欲に向き合い、それを克服すべく格闘し、ある者は勝利し、ある者は敗北し、ある者は妥協点を見いだし、そのなかでも宗教に対する忠誠を忘れはしない。彼らは「救世主」への愛に満ちているのだ。繰り返し言う。これのどこが「背徳」なのか。 本文に語られているように、ローマ・カトリック教会の聖職者は減り続けており、その原因のひとつに独身制があるという。ここに出てくる修道者たちは、その独身制に挑んだひとたちである。 「独身制」はイエス本人が提唱したものではない。後世の聖職者が後付けしたものだ。修道者たちはイエスへの愛を誓いながら、イエス以外のものが取り付けたしがらみに苦しんでいる。それはいったいなんの為なのか? その一方で聖職者による性的虐待が深刻であるという。その歪みの是正は誰が行うのか? 改革をなし得る、高位にたつ聖職者は独身制に従って己を律してきた。それへの誇り、苛烈な努力を続けた過去を彼らは捨て去ることができるのか? 他宗教のものにしてみたらどうでもいいことなのかもしれないが。 しかしながら、扇情的なタイトルと装丁はなんとかならなかったのだろうか。
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