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日本語の水脈(第2部) 日本語の年輪 新潮文庫日本語の年輪第2部
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2002/08/01 |
JAN | 9784101036038 |
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日本語の水脈(第2部)
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「なさけ」は、本当の心ではなく、形だけ整えて示す心遣いのこと。 古代の用例ではそうだったのに、漢字の「情」(心の中のキラキラ光るもの=まごころ)にひかれて、少しイメージがよくなった―。 こういう、古語のニュアンスをたくさん例解した本。 ツミとトミが語源的に近いものを持っていると...
「なさけ」は、本当の心ではなく、形だけ整えて示す心遣いのこと。 古代の用例ではそうだったのに、漢字の「情」(心の中のキラキラ光るもの=まごころ)にひかれて、少しイメージがよくなった―。 こういう、古語のニュアンスをたくさん例解した本。 ツミとトミが語源的に近いものを持っているというような、単語同士のつながりを追っていくところは、先日読んだ、中西進『ひらがなで読めばわかる日本語』を思い出した(こちらの方が中西さんの本より先に出ているが)。 ただ、中西さんが、あくまでも日本語(和語)で考えているのに対し、大野さんは漢字とも、現代のヨーロッパ語とも対照するし、例のドラヴィダ語の話も出てくる。 上代特殊仮名遣いとともに、類聚名義抄のアクセントも踏まえられている点も違う。 この本の方が、言葉を多様な角度から眺められるように思う。 その分、どうしても複雑な話になってしまうけれども。 巻末には「語源の研究について」という小論が収められている。 語源研究の方法論の概説で、晩年の大野さんが打ち込んだタミル語との対照研究の話にも触れられている。 語源研究は、言語学者の間では、あまり顧みられない分野だという。 結局推測の域を出ず、「似非科学」扱いされることが多いようだ。 そんな話を学生時代に聞いたせいか、私も、なんとなく胡散臭いように思っていたのだが・・・ 大野説がどれくらい妥当なのか判断する力を、私は持ち合わせていない。 ただ、今回、これを読んで、日本語とタミル語の両方に精通し、緻密な研究であることがわかった。 その後、大野さんの研究を引き継いだ人がいるのか分からない。 できれば後世の手で、「日本語は系統不明の言語」という通説が破る日が来て欲しいと思う。
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