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マーティン・ドレスラーの夢
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マーティン・ドレスラーの夢

スティーヴン・ミルハウザー(著者), 柴田元幸(訳者)

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マーティン・ドレスラーの夢

定価 ¥2,200

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社/
発売年月日 2002/07/20
JAN 9784560047484

マーティン・ドレスラーの夢

¥825

商品レビュー

3.8

10件のお客様レビュー

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2024/07/06

夢が溶けていく。 狂おしいほどの夢が形となって立ち上がっていくときよりも、長い夢から覚めて新しい朝の光の中へ歩み去るときにこそ、己が作り上げたものの意味を深く知るのだろう。  “結局、僕の見た夢が間違った夢だったとしても、他人が入ってきたがらない夢だったとしても、夢というものは...

夢が溶けていく。 狂おしいほどの夢が形となって立ち上がっていくときよりも、長い夢から覚めて新しい朝の光の中へ歩み去るときにこそ、己が作り上げたものの意味を深く知るのだろう。  “結局、僕の見た夢が間違った夢だったとしても、他人が入ってきたがらない夢だったとしても、夢というものはそういうものなのではないか。こうなるのが自然なのだ。” 永遠に若く成長と拡大を続けてゆくアメリカン・ドリームは、ダイナミックな変化と貪欲な消費の力だ。 次々とより壮大なホテルを建築して時代の寵児となったとしても、人が行き交いひとときの非日常を楽しんで通過していくホテルという場を不完全なものと断じて、永遠にドアから出る必要のない世界を創り上げようと夢想した時に、アメリカの精神からは乖離し、拒絶されてしまった。 マーティンの夢の結晶であるグランド・コズモが、いかに時代の先をゆき現実を超越していたとしても、閉じた円環の中には人も時代も留めておくことはできない。 しかし、栄光からの挫折や、現実への敗北といった読み方に僕は与さない。自らの夢であるグランド・コズモに己自身の分身を封じ込めて、ドアを開けて歩み去ったマーティンの姿には、狂気よりも少年の純粋さと、ながい少年時代をくぐり抜けてまっさらになった後の、まだ見ぬ次の可能性を感じるのだ。  “こうなるのが自然なのだ。違う夢を見ればよかったなどという思いはこれっぽっちもなかった。”

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2022/06/11

うまく言語化できないが、ミルハウザーの物語の組み立て方が好み。現実に少しだけふりかけられたファンタジーのスパイスも良い。

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2020/09/06

古き良き時代のニューヨークが舞台。マーティン・ドレスラーの夢想や幻想によって、読者も現実と非現実を行き来することになる不思議な作品。  原題は「MARTIN DRESSLER The Tale of an American Dreamer」  これを日本題「マーティン・ドレス...

古き良き時代のニューヨークが舞台。マーティン・ドレスラーの夢想や幻想によって、読者も現実と非現実を行き来することになる不思議な作品。  原題は「MARTIN DRESSLER The Tale of an American Dreamer」  これを日本題「マーティン・ドレスラーの夢」にしたのは、作品中のかなりの部分を占める主人公の夢想や幻想のためかもしれない。(私の想像)  9歳から30歳過ぎまでのマーティンの成功と挫折を主軸にしながら、20世紀初頭のニューヨークの開発も語られている。主人公のアイディアや苦しみを表現する時に用いられる夢想や幻想の文章表現が特徴なのだと思う。ニューヨークの土地勘がない私は、ネットで地理を確認しながらでないと頭に映像を作ることが出来なかったが、CGやアニメーションにすればとても面白い作品ができるだろう。  ただ個人的に物足りないのは、登場人物がみな淡白だということ。病的な妻とその家族も、その異常な関係は表現されているが、心理描写がほとんどない。しかし、それがこの筆者のテイストかもしれない。読者の方に想像させるのだ。(他の作品を読んだことがないので、何とも言えないが)  何年かしたら、また読みたい。

Posted by ブクログ