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ナイトランド
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ナイトランド

ウィリアム・H・ホジスン(著者), 荒俣宏(訳者)

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ナイトランド

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 原書房
発売年月日 2002/06/06
JAN 9784562035106

ナイトランド

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商品レビュー

3.3

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2026/07/16
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まえがきに訳者・荒又宏いわく、ハリポタシリーズが人気の今だからこそ、その源流の一つである『指輪物語』や『指輪物語』そのものにも影響を与えたであろう本書が読まれるべきであろうと。 訳者あとがきで訳者まえがきを裏切ってきた。 そんな売り文句で紹介された『ナイトランド』は、現代とは異なる宇宙観に基づいた太陽の終焉により陽光を失った地球の100万年後を舞台にした、ポストアポカリプス系バカップルものである。プロットレベルのgdgdな物語だがセンス・オブ・ワンダーの書であることは間違いない。現代のオタクにとってはゾルトラーク化していようとも。 最大の功績は『オデュッセイア』をSFナイズしたことであろうか。本書はファンタジーだというが、現代の目で見るとそのサブジャンルであるSFだ。 『指輪物語』に影響を与えたかどうかわからないが、『新しい太陽の書』には影響を与えたような印象を受ける。 石川賢の虚無戦記にも。吸血鬼ハンターDにも。ドラゴンランスにも……レイストリンとフィスタンダンディラスの時間を通した関係、冥界の門のSF感など。ラヴクラフトにも。『地球の長い午後』。『信ぜざる者コブナント』。ドラクエ、お姫様抱っこ。マクロス、太古のラブソング。『ベルセルク』、上半身と下半身の分離的な意味で。直接的にではないが、連綿と。 そして、アークナイツにも。 ディスコスという武器。長柄に丸鋸が着いた形状をしている。 本筋に一切関わりないのに、過去の逸話として紹介された移動家屋。あるいは移動都市群。 p.48 "測り知れぬ外宇宙の力をその古い科学が乱してしまい、この正常な現在ではみごとにわれわれを保護してくれている<生命防護層>を、怪物や獣人の一部に突破させる事態を、ひき起こしたのだそうだ。こうして邪霊たちの物質凝固現象が起きたり、また別の場合にはグロテスクで恐ろしい化けものが生みだされ、それらが今この世界の人類を取り囲んでいる。"  <最後の角面堡>(ラスト・リダウト)の成立について。現代ならばよくある設定といえる。 p.172の記述は再掲だが、世界に裂け目が生じ、そこから邪霊が出現するとある。 p.216 "終末から始まりが生まれ、死から生命が生まれ、汚らわしいと思われたことから善が生まれるのだ。"  ここはひょっとしたら『指輪物語』に影響を与えたかもしれない。『アークナイツ』だけでなく。 p.466 移動する家屋。と書かれた直後に都市群と書かれる。言い換えの説明はない。闇と冷気から逃れるように移動し続ける都市群。 なろう系。チート系。物語の主人公に加護が与えられるのは、そんな言葉が生まれるよりもはるか昔から存在した。この物語も、ライブで加護が与えられていく。個人的にはそれに「すげえぜ!」とはならなかった。ただ「……やれやれだぜ」と思うだけだった。 事態を悪くする要素のひとつとして主人公の間抜けな判断があり、それが半ば以上を占める。身勝手でもある。この主人公に共感するのは無理。 欧米作品のポストアポカリプスものの特徴として感じられるのは、文明が維持されているので、苦難が軽い。どこか観光気分で書かれているということ。 何日かかるか分からない旅の最大の問題点は糧食の確保であるが、これをSF的小道具で簡単に解決してしまった。たぶん空気から水を生成する粉と、腹は膨れないが必要栄養素を備えた錠剤。そのために旅の苦難はマンネリ化した。同じことを繰り返し述べては、比喩ではなく読者の理解を求めたり(「慈悲深い読者ならご理解いただけるだろう」などということを異口同音に繰り返し述べている)、過剰な形容詞と大げさな経過時間で修飾することでかさ増しを試みている。寝食を忘れて30時間移動しましたとか。 後半、内容の3/4がバカップルの生態観察なので、不適応の読み手は非常な努力を強られた。前述の粉と錠剤の「食事」を用意するだけの「乙女」の「真心」を書かれても、響くものはなにもない。なんといってもヒーローもヒロインもまったく魅力的ではないのだ。 マンネリでも書き連ねた効果はある。経過が退屈であっても、過ごした日々の効果というものが読み手には蓄積される。そこは認める。だが、評価はできない。代償が大きい。経過が楽しければよかったのだが、ほとんど楽しくなかったからだ。 似たようなことを、かつてTRPGをやったときに試した。プレイヤーに負担を強いると感じてなくすよう心がけるようになった部分である。 悪いところばかりではない。5箇所くらい、刮目した箇所はあった。 ところで、前世、ミルダスとの間に生まれた赤子はどうなったんスかね? 親父、育児放棄で未来に逃避?

Posted by ブクログ

2019/01/18

 太陽が燃え尽き、「外宇宙から」飛来した得体の知れない魑魅魍魎が跋扈するはるか未来の地球。大地割れが海洋を呑み込み、既存の植物動物も一切見られない。しかし人類は10万年前精神エネルギーの《地脈》を探り当て、それを基に高さ8マイル地上千三百二十階・地下に底知れず広がっていく大ピラミ...

 太陽が燃え尽き、「外宇宙から」飛来した得体の知れない魑魅魍魎が跋扈するはるか未来の地球。大地割れが海洋を呑み込み、既存の植物動物も一切見られない。しかし人類は10万年前精神エネルギーの《地脈》を探り当て、それを基に高さ8マイル地上千三百二十階・地下に底知れず広がっていく大ピラミッドを建設した。2万年前そこを出た人々の小植民地が消息も知れなかったが危機に瀕しているとの知らせに…物理的法則も無視の超巨体などの怪物のうちでも近づくことも出来ないほど凶悪な精神エネルギー持っている奴あるいは悪いヒトの怪物化が超怖い。

Posted by ブクログ

2013/09/16

ルイスやラブクラフトが評するように確かに冗長な面は否めない。 これで訳文も、もとの英語のように擬古文だったり文語調だったり したら私もとても読み切れなかったであろう。 だが、この本にはそれを上回る奇想と冒険が秘められている。 ナイトランドを跋扈する奇態な怪物たちと恐るべき邪霊。...

ルイスやラブクラフトが評するように確かに冗長な面は否めない。 これで訳文も、もとの英語のように擬古文だったり文語調だったり したら私もとても読み切れなかったであろう。 だが、この本にはそれを上回る奇想と冒険が秘められている。 ナイトランドを跋扈する奇態な怪物たちと恐るべき邪霊。そして それをも上回る驚異と恐怖をもって迫ってくるナイトランドと 未来の地球。ラブクラフトの小説が日常にするすると闇と恐怖が 忍び込んで狂気をもたらす様を描いたものだとしたら、この物語は 主人公自らその闇と恐怖と狂気の中に、ただ一つ愛を手がかりに 踏み込んで行く、そんなお話なのだ。そしてハリウッド映画とは 違い、最後までくちづけだけで愛を交わすにとどまる主人公と ヒロインは確かに古色蒼然とはしているが、その冒険行、私は 素直に楽しんで素直に感動することができた。 荒俣先生の訳がテキストの刈り込みも含めて素晴らしいのかも しれない。刈り込まれた量やその内容は気になるところでは あるが。 ああ、どうか世のすべての人が「最愛の人」に出会えますように。

Posted by ブクログ

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